雪の舞う病院

甘えん坊さん ページ6

岩本side




岩「、、今日はやめとこうね。」




そう告げると、一瞬にしてウルウルっと瞳に涙を浮かべる阿部。





昨日まで投薬治療が行われてて、




副作用が治まり次第、




院内学級を許可しようと思ってたんだけど、




ちょっとだけ熱もあるし、





なにより、本人は吐き気はないとは言ってるんだけど、




どう見ても顔色は最悪。




限界が来るのは時間の問題だろう。






朝食は頑張って食べて半分、




それも無理してる様子だったっていうのも聞いていたから、





岩「今日はやめとこ。明日は大丈夫かもしれないから、」






そう言ったんだけど、





阿「、、行く、行く、、ｸﾞｽｯ、、」




元々勉強が好きで、




院内学級も大好きな阿部。





せっかくケモが終わったばかりで




ようやく行けるチャンスだったのに、




、、、受け入れられないよね。





岩「でもさ、しんどいんじゃないの？」





阿「しんどくない。行く、」






岩「、気持ち悪くないの？」





阿「、、んっ、、、ない。」





この微妙な間、うそだな。





でもさ、裏を返すと、




嘘ついてまで行きたいんだもんね、




だったら、その思い尊重してあげてもいいのかな、、





岩「うん、じゃあ分かった。


今日は特別にオッケーするね。」





阿「ほんと？」





岩「うん、でも、しんどくなっちゃったら、


すぐに戻っておいで。」





阿「、、わかった。」





岩「じゃあ、いってらっしゃい。」





迷ったけど送り出した。




なんとか暴れだしませんようにと祈りながら。

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