雪の舞う病院

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岩本side




、、阿部、まだ不貞腐れてんのね？、、




困り果てた目黒が俺に相談してきたから、




ちょっと様子を見に行こうと思って阿部の部屋に向かった。




岩「阿部？入るよ？、」




カーテンの向こうにはもっこりしてる布団。





岩「捲るよ。」




ぎゅっと布団を引っ張ると、




それに抵抗するように引っ張り返される布団。




、、、ほんっとに今日は聞き分けが悪いな、、





岩「、阿部。ちょっとお話しするよ。」




そう言ってもう一回ぎゅっと引っ張ると、




身体の細い阿部の力では耐えきれなかったらしく、




はらっと手から布団は離れた。




それでもなお抵抗したいのか、




阿部は俺の方に背を向けて、



じっと固まっている。





自分で蒔いた種なのに、



どうしてここまで不貞腐れるんだろう？




段々とイライラしてくる。




岩「阿部、、いい加減にしなさい。


自分がやったことでしょう？


自分がやったことでいろんな人に迷惑かけて、


ご飯も食べないし、検温もしないって、、


子供じゃないんだから、


もうちょっと考えなさい。」




そう強めに言ったら、




阿「、、何なの？


あっちの味方ばっかり。


俺悪くないのに、、


、、俺、、悪くないもん！！」




急に興奮し始めて、




真っ赤な顔で俺の手にあった布団を引っ張ってきた、





阿「返して！、、」




そう言って俺から布団をぶんどった阿部は、




がばっと布団をかぶって。




阿「もう出てって！！

、、もうキライぃ！！」




布団越しに絶叫。




、、関わり方、間違えちゃった、、




落ち着かせたくてここに来たのに、




余計に興奮させちゃった。





布団の山はびくびく動いて、



ギャンギャン泣いているのが痛いほど伝わってくる。





、、、はぁ、、




ここにいても、余計に興奮が続くだけだろうし、




俺は戻ろうかな、、






きっとこのまま疲れて眠ることになるだろうから、




検温はその時にでも、




無理そうだったら今日はなしで、




目黒にはそう伝えて、




疲れ果てた心で病棟を去った。

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