ふたりだけの。〘 末澤 〙 ページ2
＿ サッカー部キャプテン × マネージャー ＿
移動教室で腕をさすりながら友達と廊下を歩く女の子。
ちょうど先輩の教室の前を通りかかると
末「お、A」
片手を挙げてこちらをみる先輩が。
『末澤先輩、おはようございます！』
末「おはよう。なんや寒そうやん。」
『廊下寒すぎません？』
末「たしかに廊下は冷えるなぁ。あ、ちょっと待っとけよ」
片手をこちらに向け待てのポーズをとる先輩。
私は犬ですか？？？
と思っていたらポケットにいるスマホが振動する。
末澤先輩友達先行ってもらえ
部活のことで怒られるのかなと身構える女の子。
お友達にちゃんと伝えて大人しく待ってます。
末「ん。」
『え？』
末澤先輩から渡されたのはおっきめのカイロ。
末「寒いんやろ？昼前に開けたしまだ持つからやるわ」
『先輩寒くなりません？』
末「えぇよ。佐野のパクるし。ほら行かな遅れんで」
『やば、ありがとうございます！』
ぺこっとお辞儀をして足早にその場を後にする女の子。
授業になんとか間に合った。
机の下でカイロをもんでぬくぬくタイム。
授業も中盤に差し掛かって眠気がピークに。
カイロにお絵描きしようなんて考えて机の上に置くとなにやら文字が。
” 俺のになる気ない？ ”
『…！？』
顔も耳も真っ赤っかな女の子。
またポケットでスマホが震える。
末澤先輩で、返事は?
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作者名：ゆーち | 作成日時：2022年11月4日 19時
