【文スト】文豪さん、反応記録帳。六冊目

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「…こんな心算じゃ、無かったのに」


芥川龍之介
「最初から、貴様の事等信用しておらぬ」
冷たく言い放つ彼に、貴女が涙を浮かべる。
「…何処にでも行け、二度と顔を出すな」
天邪鬼な彼の、せめてものお願い。
自分の居ない世界でも、貴女が笑っていれば、


中原中也
「……」
肌を刺すような沈黙が続く。
「…そうかよ」
「俺は、お前の事を信じてたけどな」
目を伏せて、自虐的に笑う彼。


森鴎外
「君が敵である事を知った以上、擁護する訳にはいかない」
対峙する貴女と彼。
「…矢っ張り、この世は上手くいかない事ばかりだね」
＿＿今から十数えよう


坂口安吾
「…僕が掌で転がされているのを隣で見て楽しかったですか」
聞いたことも無い様な冷たい声。
吃驚する程、平常心の彼。
心の中では夢から醒めてくれと、願うばかり。


フョードル・ドストエフスキー
「知っていましたよ」
思わぬ返事に、拍子抜けする貴女。
「…知っていても、知らないふりをしたくなる位、貴女に離れて欲しくなかったんですよ」
子供じみた願いです、と笑う彼。


条野採菊
「さて、何の事でしょう？」
とぼける彼に、涙を流しながら伝える。
「…冗談ですよ」
ふっと肩の力を抜くと、笑みを解く。
「……早く、猟犬の目の届かない所に」

＊殺そうとした時、貴女が泣きそうになっていた→←＊貴女が彼を裏切った

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