【文スト】文豪さん、反応記録帳。六冊目

＊「貴方に救われた」と云った ページ28

「私は…貴方に救われた」


中島敦
「僕に…？」
きょとんとした顔の彼。
『うん』と笑顔で云うと、伏し目がちに言葉を発する。
「僕って…生きてて良いんでしょうか」
誰かに生きて良いよと、云われなくちゃ＿


太宰治
「其れは、光栄だね」
心が籠っているのか篭っていないのか、よく判らない返事をする。
『本気だよ』と、真面目なトーンで云ってみれば、
「知ってるよ、」
と笑顔に。


国木田独歩
「そう、か」
何だかぎこちない返事の彼。
「…こういう時に如何返せば良いのか、判らないだけだ」
少し恥ずかしそうに、素直な気持ちを伝えてくれる。
「まぁ、此れからも頼っていいからな」


福沢諭吉
「私は特別なことはしていない」
落ち着いた声が鼓膜に優しく届く。
「A自身が努力したことだ」
大きな手が頭に乗っかる。
「…その手助けが出来ていれば良い」


江戸川乱歩
「もっと感謝してくれて良いよ！」
誇らしげに椅子にドカッと座る。
「はっはっ！」
貴女に感謝されて超ご機嫌の彼。
大切な貴女を守れた事が、何より嬉しい。


綾辻行人
「其れは其れは良かった」
珈琲片手に言葉を発する。
「君が生きていないと、毎日の面白みが減るからな」
遠回しに大切な存在である事を伝える彼。
いつか真正面から云えるように。

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