*貴女と彼がこたつでのんびりした ページ12
「暖かいねぇ...」
中島敦
「気を抜いたら寝ちゃそうですね...」
向かい合わせに座った彼の頭が、暫くしてかくん、と揺れる。
そっとこたつから抜け出して、背中が冷えないように羽織るものを掛けてあげる貴女。
太宰治
「一度嵌ったら抜け出せない、まるで”蟻地獄”だね」
こたつに深く潜りながら、顎を机の上に乗せる彼。
「(...君となら地獄も悪くない、かな)」
ふふふ、気味の悪い笑顔を浮かべる彼に訝しげな表情の貴女。
そんな貴女を見て、更に笑みを濃くする。
国木田独歩
「寝るなよ」
蜜柑を剥きながら、瞼が落ちてきた貴女に声をかける。
「...と云っても、無駄か」
完全に夢の中へ向かった貴女を、こたつから引っ張り出して布団に行こうとすると、寒くてぎゅっと抱きつく貴女。
福沢諭吉
「今年も冷えるな」
そう云ってお茶を差し出す彼。
有難う、と温かい緑茶に口をつけてはぁ〜、と息をつく貴女。
目の前で揺れる貴女の気づいていない寝癖に、笑いを堪える。
江戸川乱歩
「こたつに入って、寝るなって云う方が無理な話だよ」
欲求に素直になって、二人で寝転ぶ。
「...風邪ひいたら、看病してね」
そう小さく笑った彼の顔を見つめながら、うとうととし始める貴女。
綾辻行人
「全くだ」
彼とこたつという異様な組み合わせに、必死に笑いを堪える貴女。
「自分の顔で福笑いでもしているのか」
その言葉にぷんすか怒る百面相の貴女。
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もちのあじ(プロフ) - yuuki Sさん» 遅くて申し訳ないです...!そう云って頂けて作者も更新を続けることが出来ます!ありがとうございます! (5月6日 0時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
yuuki S(プロフ) - 更新ありがたいです✨️ほんとに主様の小説大好きなので、更新が毎度楽しみです!! (5月4日 23時) (レス) @page48 id: 07c571410b (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - NIKOさん» 作者の脳裏にもそれはそれは鮮明に…ッ! (2023年5月1日 23時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
NIKO - だ、太宰さんの、優しい笑顔が脳裏にぃぃぃぃぃ!!!はぁ…好き( (2023年5月1日 16時) (レス) @page47 id: 412fd2ba39 (このIDを非表示/違反報告)
もちのあじ(プロフ) - マカロンさん» ついでに自分もお願いします← (2023年4月29日 22時) (レス) id: f3a193ffbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もちのあじ | 作成日時:2022年12月4日 19時