【文スト】文豪さん、反応記録帳。五冊目

＊二人の子供が「心中ってなに？」と聞いてきた ページ9

「心中ってなに？」

中島敦
「真鍮？」
まさか自分の子供が、”心中”について聞きに来るとは。
「…えっ、あ、心中！？」
正直に言ったら、ちょっと刺激が…いやでも嘘は…なんて慌て出す。

太宰治
「興味があるのかい！？」
とキラキラ目を輝かす。のかと、思えば。
「知らなくても生きていける言葉だよ」
と、頭を撫でる。
いつもとのギャップに惚れる妻。

国木田独歩
「…あの、包帯無駄遣い要らん言葉教授装置が」
色々増える。
後日夫婦揃って太宰に詰め寄るし、なんなら仕事を増やす。
「肝が冷えたぞ…」

福沢諭吉
「知ろうとしなくても、いずれ知ることになる、」
嘘偽りのない、真っ直ぐとした言葉を送る。
「今は知らなくて良い」
大事そうに子供を抱える。
何か思う所があるのかも。

芥川龍之介
「心中とは」
馬鹿正直に話そうとするもんだから、貴女からガードがかかる。
「いつ知ろうが同じだろう」
そう言いながら、話すのはもうちょっと後にしよう、と改める。

中原中也
「それは、青鯖野郎に聞くのが早いな」
クツクツと笑いながら、我が子の頬を撫でる。
「でも、絶対彼奴に近寄るんじゃねぇぞ、お菓子を出されてもだ！！」
犬猿の中のあの人には絶対我が子を近づけたくないパパ。

森鴎外
「うーん、なんて言うんだろうね」
「大雑把に言えば、死んじゃうって事かな」
だいぶマイルドに話す。
それでもなお、はてなが浮かんでいる子に、ふふっと笑いながら仕事を再開する。

坂口安吾
「…誰から聞いたんですか？」
大方予想は着くけど、一応聞いておく。
「でしょうね」
「別に、知ったところでどうってことは無いですよ」
興味を持たれたら困るので、あんまり教えたくない。

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