【文スト】文豪さん、反応記録帳。五冊目

＊地味な貴女が事故で眼鏡が外れて美人だった ページ34

「ｯあ、あれっ？？…眼鏡、何処に…」


中島敦
「あ…Aさん！眼鏡、どう、ぞ…」
机の下に落ちていた眼鏡を拾うと、貴女へと視線を向ける。
長い睫毛に形の良い目。
思わず見蕩れて耳が熱くなっていく。
『敦くん？…で、合ってるかな…有難う』
「……ｯは！！いえ！！！！」


太宰治
「探し物はこれかい？」
足元に転がってきた眼鏡を貴女に手渡す。
「………」
眼鏡を掛けて視界がクリアになると、目の前から感じる視線。
『…何か付いてますか？』
上目遣いにそう聞くと、
「……綺麗な瞳が二つ程ね」


国木田独歩
「ｯすまん、大丈夫か」
お互いに急いでいて真正面からぶつかる。
落ちた眼鏡を拾うと手渡す彼。
「…本当にすまん」
ふいっと顔を背けると、スタスタと歩き出す。
「国木田くぅ〜ん、如何したの？？」
「五月蝿い！！！ニヤニヤするな！！！」


福沢諭吉
「すまない、怪我は無いか」
眼鏡を手渡して、それを掛ける瞬間をまじまじと見つめる。
「……視力が悪いのか」
その言葉の裏には、眼鏡が無い姿も新鮮で良いという意味が隠されている。
「ふ、深い意味は無い、気にするな」


江戸川乱歩
「眼鏡？う〜ん、見当たんないな」
そう云う彼の手には貴女の眼鏡が。
貴女が見えていないのをいい事に、じっと見つめる。
「……あ〜！！！あった！」
「はい、コンタクトにする予定は無いの？」
ごく自然な流れで聞けた！と一人納得する彼。

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