恋人モドキ ページ9
転ぶと思って目をつぶったが硬い地面の感触はない。
代わりにベクの匂いがした。
｢セーフ！ありがとベ…ク……？｣
見上げるとベクが真剣な顔でこっちを見ていた。
そんな顔でじっと見つめないで…
やば…すごくドキドキしてる…
BH｢可愛い｣
｢…え｣
BH｢いまのAすごい可愛い｣
そのまま私の方に顔を埋めてくる。
｢ちょ、ベクっ…くすぐった…｣
ベクのサラサラの髪が首にあたって…ゾクゾク…する…
BH｢そういうのずるい。｣
｢な、にが…？｣
BH｢いちいち反応可愛いし。誘ってるとしか思えないんだけど｣
｢誘ってな…い｣
BH｢どうだかね笑｣
｢も、ベク…｣
BH｢あとちょっとだけ｣
なになになになになになになになになになに！？
何なのこの状況！？
え！？
ベク好きな子いるんでしょ！？
｢ベク…｣
BH｢ん？｣
｢好きな子、いるんでしょ？｣
BH｢うん｣
｢私にこんなことしちゃダメじゃん笑｣
BH｢はぁ…｣
｢ちょっ…そこでため息つかないで…｣
息がかかってくすぐったさに身をよじる。
こんなのカップルみたいじゃん…
BH｢ん、もう平気。｣
｢…｣
なぁにが平気だ！こっちは平気じゃないっ！
それが顔に出ていたようで
BH｢顔www｣
｢ふーんもう知らなーい｣
BH｢ごめんごめん笑｣
とかいいつつ…まだ笑ってる
｢ふっあははははっ｣
つられて笑ってしまった
｢まったく笑｣
BH｢ごめんなんか引き止めて笑｣
｢ほんとだよーもー、今度ご飯おごってくれたら許すっ笑｣
BH｢お安い御用です笑 じゃあ今日はもう遅いしベクちゃんが送っていってあげよう！｣
時計を見るといつの間にか日付は変わっていた。
｢大丈夫だよ？ここからちかいし｣
BH｢こんな時間に女の子をひとりで返すほど気のきかない男じゃないよ｣
｢ほんとに大丈夫だって笑｣
BH｢もーベクちゃんに恥かかせる気なの？笑 ほら方向どっち？｣
手をつながれてドキッとする。
｢え、あ右｣
BH｢よーしAの家へレッツゴー！！｣
隣でにこにこするベクにドキドキしっぱなしだ
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2016年8月6日 10時
