不機嫌 ページ38
あの飲みに行った夜以来、ミンソクさんとはとても仲良くなった。
それまでミンソクさんは隣の課ですれ違うことはあったけど名前も知らなかったし
綺麗な人だなって思ってたけど会社の中でこれほど有名人だとは思ってなかった。
女性社員ならみんなすれ違うたび振り返る。
MS｢あ！A〜！！｣
｢あ、ミンソクさん！！こんにちは！｣
周りにいた女の人たちにちょっとごめんねと微笑んで駆け寄ってくる。
最近は会うと必ず話しかけてくれる。
MS｢なんか久々だね！｣
｢昨日あったじゃないですか笑｣
MS｢今日あってないでしょ？｣
｢そうですけど笑｣
MS｢ねえねえ、お昼一緒に食べない？｣
｢いいですよ。行きましょう！｣
MS｢じゃあお昼休みに迎えに行くね〜｣
ご機嫌な様子で手を振って去っていくミンソクさん。
かわいい…
人懐っこい猫…
ミンソクさんとのお昼という楽しみがあるおかげで午前の仕事はとても早く終わった。
｢ベク、手伝おっか？｣
BH｢えっ、もう終わったの！？結構量あったと思うんだけど！｣
｢うん！なんか終わってた！あは！手伝うよ！｣
BH｢なんかご機嫌じゃ〜ん！なんかいいことあったの？｣
｢ミンソクさんとお昼行くんだ〜｣
BH｢…ふーん。じゃあこれお願いしてもいいかな｣
一瞬でベクが不機嫌になった。
｢う、うん。｣
BH｢ありがと｣
うーん…
最近のベクはなんか変だ。
急に不機嫌になることがよくある。
私何か変なことでも言ってるかな？？
それが気になって自分のが早く終わったからベクを手伝ってるのにその仕事が終わらないままお昼が来てしまった。
すると女性社員が一気にざわざわし始めた。
なに？
MS｢A、行こう？あ、まだ終わってない？｣
気がつくと後ろにミンソクさんが立っていた。
｢あっ、ちょっと待ってくださいね。もう終わりますからっ｣
BH｢いいよ、A行ってきて。もともと俺の仕事だしね。｣
そう言ってくれる。
｢でも…｣
BH｢いいからっ、ほらはやく！ヒョン待ってるんだから｣
｢う、うん…ごめんね｣
モヤモヤしたままのミンソクさんとのお昼。
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2016年8月6日 10時
