自己嫌悪 ページ36
SH side
｢おはようございます！｣
SH｢おはよう｣
最近朝この時間に行くと彼女に会えることを発見した。
朝からAちゃんを見られるなら電車数本遅くした待ち時間数分くらいなんてことない。
いろんな女の人から最近朝遅いねって言われるけど全部Aちゃんに会うため！
昨日の朝は一緒にどこか行かないかって誘おうとしたけど彼氏の影がちらついてたし…
誘いきれないでいたら男の人がAちゃんに声をかけて行ってしまった。
好きな子誘うくらいもっとスムーズにできないかな…
Aちゃんは社内でも噂になるくらい可愛くて僕なんかじゃ全然だめだなと思う。
でも会うたび会うたび挨拶してくれる礼儀正しい彼女に惹かれていった。
もちろん先輩みんなにしてるんだと思う。
同期にだってしてると思う。
それでも嬉しい。
｢今日は雨ですね…｣
SH｢最近晴れの日が続いてたのにね〜｣
｢雨の日は髪がまとまらなくて…苦笑｣
SH｢髪の毛くくってるとまた印象が変わるよね｣
こんな他愛もない話がとても楽しい。
でもエレベーターの中で話せる時間なんてほんの数10秒で。
もっと話したい。もっと知りたい。って思ってしまう。
チーン
｢じゃあ今日もお仕事頑張ってください！！｣
SH｢Aちゃんも｣
こうしてアプローチもできず進展もない日々をこれからも過ごすのかーと思ったらさみしくなった。
女性社員｢スホくん！！おはよう！！！！｣
SH｢おはようございます。｣
いつも声をかけてくれる人達。
女性社員｢ねえねえ今日は空いてる？｣
SH｢ごめんなさい、最近お酒は飲まないようにしてて…苦笑｣
いつも飲みに誘ってくれる人達。
そしていつもそれを断る僕。
もちろんお酒を飲まないなんて嘘。
Aちゃんがいない飲み会なんて行っても…
毎日毎日思うのはこれがAちゃんだったらなってこと。
自分から誘うことも出来ないで
ほんと情けないな…
自己嫌悪に陥りそうだ…苦笑
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2016年8月6日 10時
