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結果。
黒服の1人(マフィアの裏切り者)は中原に引き渡し、思いにも寄らぬ収穫である2人(黒の組織)は探偵社を通じて東都の警察に引き渡した。

コナンは「危険なことをして」「だから送ると言ったのに」「二度とするなよ」、などの小言を山のように食らいながら蘭の所に連れて行かれ、事件は幕を閉じた。
そして麻薬を所持していた疑いで警察の人間と政府の重役が逮捕された。この事件は一時期大問題になったものの、数週間経てば殆どの人間が忘れていた。


*****


後日、新聞社にも平和が訪れた。

二葉亭は一週間に三回は新聞社に顔を出すようになった。
北原が「これで現地取材も分担されて減るね! やッたぁ!!」と、狂喜していたのは別の話である。
本人曰く、ポートマフィアに生きている事も働いている所もバレたのだから、もう隠れる意味は無いとのこと。引きこもりは隠れていたゆえだったのか。

北原は変わらず林檎の洋菓子を頬張り。小泉は仕事が終わると応接間で昼寝をし。そしてまた太宰が心中の誘いに来て。国木田を呼び出し回収してもらい。江戸川乱歩が暇だからと事務所に遊びに来て。
いつも通りに徳冨が仕事を片付けていた時、新聞社の呼び鈴が鳴る。

「蘆花ちゃーん、君にお客さんだよ」

応対に出た北原の声を聞き、入り口の方に向かうとそこにはこの前の少年少女と初対面の高齢の男性。

「おや、江戸川少年に灰原嬢ではないか。それと、保護者の方?」
「阿笠博士です。こんにちは」

徳冨が阿笠と握手を交わしていると、間延びした声が後ろからした。

「だれだれー? 嗚呼、もしかしてこの前の事件の子供?」

ひょっこりと衝立の向こうから顔を出した江戸川を見て、徳冨は(これ)好機と言った顔をした。

「江戸川殿。彼は江戸川コナン、探偵だよ」

阿笠は徳冨の言った名に違和感を覚えたらしく、「え、江戸川!?」と叫ぶ。

「そうさ少年。僕の名前は江戸川乱歩、稀代の名探偵さ!」
「え、えええぇえぇええぇぇぇえええ!!?」

コナンと阿笠の叫び声のせいで小泉が跳ね起きるという思わぬ二次被害もあったが、絶賛サボり中だった小泉は北原に引っ張られて行った。
今日も新聞社は平和である。


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作者名:雪寝 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tekitouni  
作成日時:2023年10月3日 0時

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