一話 ページ1
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イグニハイドは陰キャが多い。陰キャの群生地といっても過言ではないレベルで、寮生はだいたい陰キャ。
陰陽の割合とすれば、スカラビアの陰陽をそのままひっくり返したそれだ。
イグニハイドに入る人々は勤勉という性質を持つが、勤勉とはよく言ったもので要するにオタクの住む寮だ。機械オタ、ミリオタ、武器オタ、魔法オタ、ドルオタ、マジフトオタ、マジホイオタ、ゲーオタ、アニオタ、ありとあらゆるオタクが揃っている。
自分の好きなものならとことん突き詰められる、それがオタク。
まあオタクは個性でありそれに何らかの文句をつける、そんなことは誰にも許されないことだが、やっぱり長い間自分の世界で生きていると、周囲の人との関わり方が分からなくなってしまうものだ。うちの寮長みたいに、寮長みたいに！！
人との関わり方が分からなくなると、まあ関わらなくてもいっか、となる。
人と関わらなくなると、その人は陰キャと呼ばれるようになるのだ。
ボクはそんな、典型的なルートを辿って陰キャへの入門を果たした救いようのない陰キャだった。
話しかけられれば奇声を上げ、自ら人に近寄ることもなく、グループワークは同じ寮の寮生としか組まないタイプの、学園生活を振り返ったら心が空虚になる未来が確約されている人間だ。
しかし諦めの境地にいるせいで、もうそれでいいかなとか思っている、本当にイグニハイドを象徴する陰キャ。
そもそも陽キャしかいないRSAに入学させられなかっただけマシなのだ。NRCで良かったと心の底から思っている。学園対抗マジフト大会で見かけるおぼっちゃま集団に混ざりたいなんて思わない。
寮長先輩と、オルト先輩と、アニオタ同盟を組んだ同じ部屋の二年たちと、後もう一人。
ポムフィオーレ副寮長たるルーク先輩がいれば、ボクの平穏な陰キャ学園生活は成り立つのだ。
「やあムシュー・ハンター。ポムフィオーレからアフターヌーンティーのお誘いを持ってきたよ」
「ヒョワ。ほ、本日もお顔が麗しく」
「当然だね。ところでお誘いについての返事を聞かせてくれるかい？」
「ボクには、そのぉ〜……ちょっとポムフィオーレは」
「参加するのは私と君だけ」
「喜んで」
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主人公
ポムフィオーレの副寮長と仲良くなったイグニハイド寮生。
イデアは寮長先輩、オルトはオルト先輩、ルークはルーク先輩。イグニハイドに割り振られて本当に良かったと思っている根っこからの陰キャ。
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寝夢@睡(プロフ) - 白夜（ハクグン）さん» ありがとうございます！ (2021年1月25日 23時) (
レス) id: a54aa7d3e4 (このIDを非表示/違反報告)
白夜（ハクグン）(プロフ) - この作品が本当に好きです…ｲｸﾞﾆの陰キャっぷりが見て取れる…応援してます！！無理しすぎない程度に頑張ってください！！ (2021年1月25日 11時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@睡(プロフ) - ポテチうまぁさん» どうぞ何回でもお読みください^ ^ (2020年9月27日 22時) (レス) id: 2e8abeafcf (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@睡(プロフ) - 花浪さん» ありがとうございます！ (2020年9月27日 22時) (レス) id: 2e8abeafcf (このIDを非表示/違反報告)
ポテチうまぁ - これを一気読みしてしまってた自分が....ｱｯ自然ともう一回読もうとしちゃってる (2020年9月27日 15時) (レス) id: 335118f9cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寝夢@睡 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yukinemuri56/
作成日時：2020年6月21日 17時
