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真希「ヤナが総称ってことは名前じゃねーのか?」

弥奈「その通りです。私の本当の名前は弥奈じゃない。」

悟「ここに閉じ込められて人間の願いを聞く、それを担うのがヤナってことだろ?」

弥奈「そうです。私たちヤナは社で人々の願いを聞きそして叶え、死んでいく。そう決められてるんです。」

悟「そんなにさー。人の願いばっかり聞いて叶えてちゃぁ、神様も怒るってもんだ。」

パンダ「じゃあ、やっぱり村で起こってる事件は…。」

悟「依代の人間に願いを聞かせ、叶えさせる。その積み重ねで疲弊した呪いはその代償に村人の魂を喰った。縛りがある以上、宿主は殺さないからね。」

弥奈「私が……、私のせいで村の人たちは…」

守るはずの人たちを殺めてしまったのが自分だと気づき、涙を流す弥奈。

棘「おかか!」

棘は崩れ落ちる弥奈を支える。

真希「お前のせいじゃねぇだろ!悪いのは願いを押し付けて来た村の連中だ。願いを叶えてもらったんだ、等価交換だろ。」

弥奈「でも、私のせいで…。私がいなければ!」

悟「ならさぁ。もうやめちゃえば?他人の願いばっか今まで聞いて来たんだから、いくらわがまま言ってもバチは当たらないでしょ!」

パンダ「そうだぞ、弥奈。お前、自分の願いの一つや二つ言ってみろよ。」

棘「しゃけ!」

涙でいっぱいの顔をあげていう。

弥奈「自由になりたい!真希とパンダと棘と一緒にいたい!!」

ぐちゃぐちゃの顔も気にせずに叫ぶ。

真希「なんだ、言えるじゃん。」

パンダ「もっと欲張ってもいいと思うけどなぁ。」

棘「しゃけ!」

悟「どうする?僕もみんなも君が来てくれるなら大歓迎だけど?」

棘「ツナマヨ!!」

棘が弥奈に手を差し出す。

弥奈「私も!私も一緒に連れて行って!!」

棘の手に弥奈の一回り小さい手が重なる。

真希「やっぱり帰る、はなしだぞ。」ニヤッ

弥奈「はいっ!」

悟「うん。いい笑顔だ!じゃあみんなで帰ろうか。」

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作者名:雪菜 | 作成日時:2021年2月14日 1時

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