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呪霊の腕を切り落としたのは薙刀の刃だった。そして、その薙刀を握っているのは

真希「…弥奈。」

呪霊はなおも弥奈に向かってくる。

呪霊「ぐわぁぜろぉぉぉ!」

弥奈「こんなところで死ぬわけにはいかない。真希も棘もパンダもここで死ぬわけにはいかないの!」

薙刀を振り下ろし呪霊のもう片方の腕を切り落とす。

呪霊「ぐぁぁぁ、いだぁいぃ。」

呪霊は両足に力を込め、突進してくる。

棘「“逃げろ”」

しかし、弥奈はその場から一歩も動かない。棘の呪言を聞いたのにもかかわらず。

呪霊「いだだぎまぁずぅ。」

呪霊が大きな口を開けて弥奈を取り込もうとするが……。

弥奈「嫌!!来ないで!!」

呪霊は弥奈の手前で止まった。呪言ではない。弥奈の周りを赤い龍のような影が取り囲んでいる。

そう、弥奈の背中にあった印が、、、

真希「なんだよ、あれ…。」

パンダ「ヤナの印が動いてる。」

棘「ツナ…。」

そして印は龍の形をしたまま呪霊に噛み付く。

呪霊「ぁあ“あ“あ“。いだぁいぃ。」

一度口から離すと、龍はさらに大きくなって行く。まるで大きな影のように、しかし血のように赤い龍は呪霊を喰った。

弥奈「なに……これ…。」

呆然とした弥奈の背中に印が戻る。

目の前にいた呪霊は消えてしまい跡形もない。

真希「印が…呪霊を喰った…。」

真希、棘、パンダも理解が追いつかず呪霊がいた場所を見つめる。

悟「これ、どう言う状況?」

四人の後ろに黒い服に身を包んだ男が現れる。

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作者名:雪菜 | 作成日時:2021年2月14日 1時

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