1 ページ2
真希「クッソ田舎だな。」
棘「しゃけ。」
パンダ「田んぼしかない。」
二人と一匹は目的地の村についていた。
真希「あのバカ、帰ったら絶テェ締める！」
棘「ツナツナ！」
棘が指さす先には村人の行列。
パンダ「なんだあれ？」
真希「とりあえず、行ってみるか。」
村人の長蛇の列の先には赤く大きな鳥居が。
パンダ「あれが悟が言った神社か？」
真希「そうみたいだな。なんでこんなに並んでるんだよ。たかが神社だろ。」
目的の生き神様に会うために列の最後尾に並ぶ。
老婆「あんたたちもヤナ様に願い事かい？」
3人の前に並んでいる老婆が尋ねる。
真希「願い事じゃねえけど、ちょっと用があってな。ヤナ様ってなんだ？」
老婆「ヤナ様はこの神社に祀られてる生き神様のことじゃよ。昔から村人の願いを聞いて叶えてくださる。わしも孫娘の出産の安産祈願に行くところでな。」
パンダ「ヤナ様って人間なのか？」
老婆「確か…。前のヤナ様が亡くなってから10年くらいたったかのぅ。確か今は若い娘だった気がするが、、、最近物忘れが激しくて、はっきり覚えてなくてねぇ」
真希「ありがとな、婆さん。それだけわかれば十分だ。」
老婆「ああ。思い出した、あとな。」
老婆の話によるとヤナ様は龍の神様らしい。その昔、不作に困り果てたこの村の人間はその不作の原因が龍神の怒りによるものだと考え、一人の娘を生贄にささげた。
しかし龍神の土地に踏み入った人間は皆、数日後に亡くなったと言う。
だがどういうことか、生贄にされた娘は死なずに帰ってきたそうだ。何年経っても健康なまま生き、老衰で亡くなったと言う。
その娘の背中には龍のような赤い印が刻まれていたことが死後わかった。
娘が生け贄として捧げられた日から村は天候に恵まれ、それからは豊作が続いたそうだ。
そら以来村では背中に龍のような印を持った子供が産まれてくるようになり、それを龍神の化身と信じた。
村人はその印を持った子供が産まれると、この社に生き神として祀ったそうだ。
それからと言うもの生き神はヤナと言う名がつき願いを叶えてくれる神としてこの村では知らない者はいないと言う。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪菜 | 作成日時：2021年2月14日 1時
