緑谷出久:オリジン �� ページ20
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｢しー。周りのお客さんに迷惑だよ。｣
唇を人差し指で塞がれた。細い指先がそっと唇の表面を撫でる。突然の出来事に一瞬ぽかんとしたが、直ぐ我に返り思いっきりその細っこい指に噛み付いてやった。
｢〜！…〜っ、っ！｣
｢けっ、気安く触ってんな。噛みちぎられなかっただけ有難く思えよ。｣
痛みに悶絶する相手に、ざまあみろ、と目線を送る。痛みに涙目になった猫っ毛はそのままぱくりと俺の噛んだ指を咥えた。今時舐めときゃ治るって、ガキか。
注文の品が届いて直ぐ食べ始める。早いとこ食ってこんな奴とはサヨナラだ。にしても、激辛だというのに辛さが足りない。やる気があるのかこの店は。
｢はい。辛さ足りないんでしょ〜。｣
トン、と目の前に置かれたのは一味唐辛子。こいつ、人の心を読める個性か何かか。まあ、俺には関係無い。とはいえなんとなく癪だった為、小さく舌打ちをして唐辛子をステーキにぶっかける。ついでに猫っ毛のハンバーグにもぶっかけてやった。
｢えええ〜、ちょっと。俺辛いの苦手なのに。｣
｢知るか。気合で食え。｣
本気で困った様子の猫っ毛に少し気分が良くなる。思えばずっとこいつのペースに乗せられていたから、これくらい許されるだろう。俺自身、相手に主導権を握られるのは嫌いだ。
｢ところで君さ。志望校決めた？｣
｢あ？ったりめーだろ。何月だと思ってんだ。｣
｢だよねぇ。何処行くの〜？｣
｢雄英。｣
志望校という単語が出てきた時点で聞かれる事はわかりきっていた。間髪入れずに答えた俺に、猫っ毛は少しだけ目をぱちぱちさせた後、凄いねぇと笑った。
｢ハッ、てめぇみたいなモブは県内高校だろ。｣
｢あは、でも雄英憧れるよねぇ。｣
訳の分からない返答だ。どっちとも取れない言葉はそのまま途切れ、終ぞ猫っ毛が何処を志望してるのかはわからなかった。興味は無いが、自分だけ言わされたのはなんだか癪である。
｢じゃあ、今日は付き合ってくれてありがとね〜。お互い受験頑張ろ。｣
｢もう2度と会うことはねーだろうがな！じゃあな、モブ！！｣
｢うん。きっとまた会うよ。だからその時は連絡先交換してね。｣
｢は？あっちょ、ゴラァ！！言い逃げすんな！！！｣
きっとまた会う、だのなんだの訳の分からない事を言い、さっさと駅の方へ走っていってしまった。やけに速い。辺りはとっぷりと暗くなっていて、変な奴に時間を掛けてしまったと、独り舌打ちをした。
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ゆきねこ。(プロフ) - シロさん» 続編でもよろしくお願いします(*´ω｀*)励みになります！！ (2018年2月10日 9時) (
レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - hshs(*´Д｀≡´Д`*)hshs ヤバい、ヤバい、興奮し過ぎて、ﾌｵｵｵ(^q^三^p^)ﾌｵｵ (2018年2月10日 5時) (レス) id: 55b0e9cf98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねこ。(プロフ) - ナマコカードさん» 大丈夫ですよ！これからも読んで下さると嬉しいです(´ω`) (2018年2月7日 22時) (レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
ナマコカード - すみません、設定できたのですね。気づきませんでした。すみませんでした。 (2018年2月7日 18時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
ナマコカード - (名前)(名前)だと→【例】ひろしひろし という名前になってしまうので、(人1)で苗字を設定させるか、固定させた方がいいと思います！ (2018年2月7日 18時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきねこ。 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年2月2日 16時
