そんな非科学的な ページ2
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先日、母が死んだ。事故死であった。父は私が13の時に死んでいる。こちらも、事故死だ。
母は何1つ悪くない事故であった。信号待ちをしていた母の車に、飲酒運転のトラックが対向車線前方から突っ込んで来たのだ。
大学の講義が終わり、さあ帰ろうと支度をしていた私のスマホに普段かかってこない"おばあちゃん"の文字を見た時。久方ぶりだと少し嬉しくなって上機嫌で電話に出た時の、祖母の涙声。霊安室で見た血塗れの変わり果てた姿の母。…火葬場から、出てきた遺骨。全て、つい先程の出来事のように脳裏に張り付いて剥がれない。
あんまりではないだろうか。女手ひとつで必死に育ててくれた母を、バイトで稼いだ給料で少し高めのご飯へ誘おうと思っていた矢先の事であったのに。
｢…お母さん、お父さん。いってきます。｣
仏壇の前で手を合わせ出掛けの挨拶をする。今まではお父さんにこうしていたから、あまり違和感がない。それが少し胸をざわつかせた。
｢Aちゃん。そろそろ出ないと遅刻しちゃうんじゃなあい？｣
｢うん、もう行く。｣
葬式の後からおばあちゃんは、落ち着くまで、と朝私の家に来て朝食と夕食を作ってくれている。おばあちゃんも忙しいのか作り終えるとすぐ帰ってしまうらしかったが、毎回夕食はラップにかけて冷蔵庫に入れてくれている。正直、今は料理なんかする気分になれない為ありがたかった。
｢いってきまぁす！｣
なるべく明るい声をあげて外へ出る。おばあちゃんが毎朝私の顔色を伺っているのがわかるからだ。
あの日から、夜はどうしようもなく焦燥感に包まれてしまう為あまり寝付けていない。けれどこれ以上、おばあちゃんに心配をかけたくなかった。
どこかすっきりとしない感情のまま、バスを待つ。夜寝付けない分、こうして太陽の出ている時間は酷く眠くなる。
ふわぁ、と欠伸をした時、視界の端に赤い乗用車が見えた。
と、思った瞬間。
｢きゃぁぁあ！！｣
｢事故だ！！｣
｢おい救急車早く！女の子が巻き込まれたぞ！！｣
先程、視界の端にあった筈の赤い車が目の前に。地面には真っ赤な鮮血が広がっていた。
段々重くなる身体。自分の命の事は自分が一番良くわかる。でもいやだ、まだ、やり残した事がたくさんある。おばあちゃんの事も、置いていけない。
まだ、の言葉は、吐き出した空気と共に消えていった。
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ゆきねこ。(プロフ) - シロさん» 続編でもよろしくお願いします(*´ω｀*)励みになります！！ (2018年2月10日 9時) (
レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - hshs(*´Д｀≡´Д`*)hshs ヤバい、ヤバい、興奮し過ぎて、ﾌｵｵｵ(^q^三^p^)ﾌｵｵ (2018年2月10日 5時) (レス) id: 55b0e9cf98 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねこ。(プロフ) - ナマコカードさん» 大丈夫ですよ！これからも読んで下さると嬉しいです(´ω`) (2018年2月7日 22時) (レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
ナマコカード - すみません、設定できたのですね。気づきませんでした。すみませんでした。 (2018年2月7日 18時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
ナマコカード - (名前)(名前)だと→【例】ひろしひろし という名前になってしまうので、(人1)で苗字を設定させるか、固定させた方がいいと思います！ (2018年2月7日 18時) (レス) id: 54f25622c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきねこ。 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年2月2日 16時
