真夏のお前は罪な太陽 ( 緑×橙 ) (ページ8)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:21,658 hit

8. 再開ページ8

( orange side )

今回一緒に出演する予定やった方が今さっき熱中症で倒れてしまったんやって。番組は来てくれるゲストさんがメインの企画も多いから、代わりの人を探すこともできなくて、今日の分は見送りに。

スタッフさんが深々と頭を下げる。

「せっかく来ていただいたのに申し訳ありません」

「いやいや、誰も悪くないんで。…あっ、他のメンバーは知ってます？このこと」

裕ちんが聞くと、「はい、既に報告してあって、皆さん先に帰られてます」って、スタッフさんが言う。

皆に泣いた跡見られんで良かったな、って裕ちんの視線を感じて、俺もそれに応えるように、ほっと息をついた。けど。

大倉はもう帰ってもうたんや、って残念な気持ちもあって。

逃げた俺を探して、やっぱりもう一度引き留めて欲しかった____なんて、ワガママな気持ちが。
離したのは、俺のほうやのにね。

ああ、ほんまに嫌われてもうたんやな、ってもやもや心が渦巻いてくので精一杯になってたら、いつの間にか俺の近くには裕ちんしかいなくなってて。

「マル？」

呼ばれた声で我に返る。

「あれ…スタッフさんは？」

「さっき戻ってったやん。ぼーっとしすぎや」

「ごめんっ。でも、いつもは裕ちんのほうがぼーっとしてるで？」

「なんやねんっ、今は俺のこと関係ないやろ」

裕ちんからかってたら、次は見知った顔のマネージャーさんが1人近づいてきた。

「横山さん、この後ラジオなんでそのまま向かうみたいです。丸山さんも車待機してます」

言われるとマネージャーさんの後に付いて、裕ちんと一緒に歩き出す。…もう少し一緒に居たかったけど。