−287−(過去) ページ37
Aside
それからどれくらい経っただろう
気づけば陽は高く登っていて
床に倒れる三人には蛆が沸いていた
赤く黒い血の中を歩き父上の持っていた
青く光る刀を手に私は家を出た
宛もなくフラフラと歩き夜になると
着物に着いた血の匂いに誘われ出てくる鬼たち
鬼「ヒヒッ子供だ、ガリガリだが腹には溜まりそうだなぁ」
A「……」
鬼「そこの子供、そんな物騒な物置いてこっちにおいで」
A「フッ…アハハ…ハハハ、アッハッハッハッ!!」
鬼「なっ、なんだコイツ」
虚ろに開かれた瞳を鬼に向ける
私の瞳を見て怯む相手
狂気に満ちた光の無い瞳が鬼を見る
A「喰う…?食べるの…?フフッ…面白い事言うんだね…真っ赤に私が染まるのかなぁ…出来るもんならやってみてよ、ほら」
鬼「チィックソ餓鬼がァ!!」
A「…」
鬼「何っ…グアッ!!」
手に持っていた刀を振り両腕・両足を斬り落とす
そのまま腰につけていた短刀を鬼の頭に刺し
木に固定する
痛くて叫ぶ鬼、そんなの関係ない
そして刀で鬼の頚を斬り落とした
そんな事を何度も何度も繰り返して
身長も髪も手足もそこそこ伸びていた頃
体力の限界・睡魔・空腹・重い体
立っていられず木の根元に倒れ込む
A「(あぁ…何も…食べてないから…鬼になれば…血肉を…いや…辞めよう…体が動かない…着物が重い…きっとここに居たらまた鬼が来る…立たな…もう…いいや…このまま…)」
そうして目を閉じた時
誰かの声が聞こえ意識が限界の中薄く目を開ける
大きな身長と微かな緑の匂い
悲鳴嶼「南無…可哀想に…助けてあげよう…」
A「ごめ…な…さい…」
悲鳴嶼「もう大丈夫だ…今は眠っていなさい…」
ヒョイッと横抱きにされる
暖かい体温、安心する手、落ち着く声
どこか父上に似ていて私は意識を手放した
それが悲鳴嶼さんとの出会いだった
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Yu-grena(プロフ) - Lunaさん» 両思いですね〜!はい!是非これからも宜しくお願いします! (2021年1月17日 16時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - Yu-grenaさん» きゃあ、両思い…(><)w嬉しすぎます!!!もちろん、引き続き読ませていただきますっ! (2021年1月17日 1時) (レス) id: acb6885805 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - Lunaさん» Luna様!わぁぁぁぁぁ!!嬉しいです!TT本当にありがとうございます!そう言って貰えるととても励みになります!これからも頑張って更新していきますので引き続き読んでくださると嬉しいです!ありがとうございます!私もLuna様や読者の皆様が大好きです! (2021年1月17日 0時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 全部お気に入り登録してたまーに最初から読んでる大ファンです!これからも更新楽しみにしてます!大好きです。。 (2021年1月16日 23時) (レス) id: acb6885805 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 焙じ茶さん» 焙じ茶様!誤字指摘ありがとうございます!ただいま誤字訂正の方いたしました!ありがとうございます! (2021年1月10日 21時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Yu-grena | 作成日時:2021年1月7日 14時