格子から見上げる世界 弐 青×緑 桃×赤 橙×黄

No.64 ページ10

「よし！

この話は終わり

さぁ、神ちゃん、淳太の部屋に行こか〜」

 
 

あっ、悪い笑顔になった


こいつは淳太くん揶揄う事に命かけてるからな

 

さっきの俺の感動を返せと思ったことは内緒な

 

 

「淳太！」

 

スパン


 

けたたましい音をさせて淳太くんの部屋の襖を開ける

 

 

「わっ！何やねん！？

お前か、もう朝からうるさいねん」

 



「いや〜

辛気臭い顔してる唇お化けの顔見に来てやってん」


 

「何も辛気臭い事ないわ

うるさいから部屋に帰れ帰れ」

 


しっしとシゲに向けて手を払い除ける仕草をする

 

 

「淳太くんおはようさん」


 

「神ちゃんおはようさん

神ちゃんは帰らんでええで

こっちおいで」

 


俺にはおいでおいでとしてくれる

 


「淳太くん、昨日はありがとうな」



「ありがとう言われるようなことはしとらんで

でも、笑えてるんなら良かったわ」


 

淳太くんに頭をよしよしとされていると


間に割って入るうるさいシゲ

 

 

「何で俺は帰れなんやねん

こんなに可愛らしいシゲちゃんに向かって」


 

「どこが可愛らしいねん

はぁ…ほんでなんの用やねん

2人揃って来てから」

 


「あっくんの事やで

なぁ…淳太くん」

 
 

少し空気が変わった

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