No.28 ページ28
流星がいなくなり2人きりになった
しばらくお互いに黙ったまま
その沈黙を破ったのは大ちゃんから
「智子…この後…」
でも、そこまで言って、また口ごもってしまう大ちゃん
ここは私が勇気出さへんとよな
「ねっ、大ちゃん…ウチに来ない？
今日ね家族居ないの…だからさ…」
そこまで話して大ちゃんの耳元へ唇を寄せる
そして…
『あの時の下着の上も見ない？大ちゃんに見てもらいたくて選んだんやよ
それとも新しい下着も買ったから…それにする？』
みるみる目の前の大ちゃんの耳が真っ赤になっていく
「智子！そんなセリフどこで覚えてくるねん！
それにあないな下着も…
ヤッパリ藤井の入れ知恵ちゃうやろな！」
「えっ、あの下着は淳子さんとのんちゃんが選んでくれたんやで
大学生ならあのくらいみんなつけてるって
そうなんやろ？
それにセリフって…大ちゃんが言ったんやない、わたしが子供っぽいって
やから精一杯大人になろうって頑張ったのに…グスッ…」
思わず泣きそうになると慌ててしまう大ちゃん
「わー！ゴメンて！智子…
その、子供っぽいって言ったの本心やないよ
どんどん魅力的になると智子が誰かのものになってまうんやないかって
そんな嫉妬でテキトーな事言ってまったんよ」
「ホントに？私、魅力的？」
「智子は魅力的やで、世界中の誰よりも俺の心を掴んで離してくれへん
なぁ、智子好きやで…今日は智子の家にお邪魔させてや」
「うん…私も大ちゃんが大好き…
今日はずっと一緒にいたいな」
そのまま2人で手を繋いで私の家へと帰った
えっ？下着を見せたかって？
フフ…それは、また後日ね
END
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作者名：ルナ
| 作成日時：2021年11月1日 15時
