No.23 ページ23
「おっ、智子やん」
「あっ、りゅーせー
なんや最近大学でもよう会うな」
次の週
キャンパスを歩いていると、また智子に遭遇した
まぁ、俺が智子に会いたくて、いつも智子がいる辺を彷徨いてるんやけどな
「ホンマやな〜
なぁ、智子、今日も時間あったりせえへん？
俺、今日はシチューが食べたい気分なんよな」
「はいはい、私に家に来て作れって言ってるんやな」
「さすが智子、察しが良くて助かるわ」
「流星の考えてる事は、もう、全部分かるで」
「なんやそれ、まるで彼女やん」
「彼女って言うよりオカンに近ない？」
「ハハ…確かにな
よし！オカン腹減ったから俺にシチュー作ってや」
「ハイハイ、でも、実際こんなイケメンな息子おったら自慢やろな」
「ホンマに智子は俺の顔大好きやな」
「うん！りゅーせーの顔大好き
やってかっこええんやもん」
そんなやり取りを智子としていると視線を感じた
その視線の方へと顔を向けると、今にも殺しそうな目で睨みつけてくる男がいる
黒髪のソイツは前に智子に見せてもらった写真で知っている
智子の片思いの相手や
「フフ…そんなに睨むくらいなら何か言ってくればええのに」
思わずソイツを見ながら呟いていた
「りゅーせーなんか言った？」
「ん〜ちょっとな、それより智子、顔にゴミついてるで
取ったるからおいで」
ちょいちょいと手招きをする俺
素直に従う智子
次の瞬間幼馴染くんに見せつけるように唇を滑らせた
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作者名：ルナ
| 作成日時：2021年11月1日 15時
