手を取りあって JW 橙×黄＋赤

No.6 ページ6

「終わった…」




何とか仕事をこなし定時の時間を迎えた


朝より確実に体のダルさは増してる

熱もありそうや


でも…




「大毅迎えに行かな」


自分を奮い立たせるように呟く





正直自転車を漕ぐのもしんどくて

ゆっくりと自転車を押し保育園へと向かう







「おかえりなさい」



いつものように笑顔で迎えてくれる照史先生



「ただいまです、照史先生
大毅〜帰るで〜準備してや」



照史先生に挨拶をし大毅を呼ぶ


少し大きな声を出しただけでクラリと目眩が



あっ、本格的にヤバイかもと思っていると




「中間さん大丈夫ですか？
しんどそうやし…なにより顔色ヤバいですよ」



「あっ、うん…ちょっとしんどくて…」



「やっぱり…朝も何か変やなと思っとったんです
それなのに声かけようとしたら、急いで仕事行ってまうし」




照史先生に呆れられてるんかな

そんな事を思ってるとジワリと涙が滲むのが自分でも分かる



人間体が弱ると涙腺も弱なるんやな




「ふっ…ごめんなさい」



「わっ！ちゃうから！
別に怒ってるわけやなくて、中間さんの事が心配やから…」




ワタワタと慌て出す照史先生


そこに乱入してくる大毅




「照史！何してんねん！
俺の淳太泣かしてんのか！
例えお前でも許さへんで！」



「ごめんなさい…そのお詫びに夕飯ご馳走させてや
俺、料理得意なんやで
大毅くんの好きなもん何でも作ったるよ」




なんて優しい笑顔で俺と大毅に微笑まれる



とんでもない申し出と一緒に

No.7→←No.5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す