手を取りあって JW 橙×黄＋赤

No.4 ページ4

「大毅くんは相変わらず元気いっぱいですね」


「大毅うるさくて照史先生に迷惑かけてないですかね？」




「迷惑やなんてないですよ
それに確かにうるさいは否定べきひんけど…
そのくらい元気で笑顔なんは、パパの愛情をいっぱい貰ってるからやと思ってますよ」



「あっ…」




俺の愛情を貰ってる


そう言って優しく俺に微笑みかけてくれる照史先生



思わず言葉が詰まってしまう


不甲斐ないばかりに、大毅から母親を取り上げてしまった俺の心に来るものがある





「なぁ、中間さん、自分を責めんでな
それに頑張りすぎんでな
俺がいつでも味方でおりますから」



なんて黙り込んでしまった俺に声をかけてくれ

頭をポンポンと撫でてくれた


その優しい手は俺の心をあたたかくしてくれる





「………ありがとうございます」



「フフ…中間さんは美人やから笑てた方がええですよ」



「えっ…美人…」



美人やなんて言われて真剣に真っ直ぐ見つめられ

自分の顔に熱が集まっているのが分かる




「さっ、遅刻しちゃいますよ
行ってらっしゃい」




フッと表情が緩み

とびきりの笑顔で送り出してくれる




大毅と2人での生活の中で

初めて感じた心が少しだけザワついた瞬間

No.5→←No.3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す