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No.13 ページ13
「望…入るよ…」
控えめにな声が聞こえ、俯いたまま俺の部屋へと入ってくる
「顔そらさんとこっち見てや」
傍に寄り、顎に手をかけ、そっと顔を持ち上げる
そこには恥ずかしそうに俺の贈った紅をつけた美しい人が
「あぁ…すごく綺麗や」
そしてそのまま吸い込まれるように唇を合わせる
その唇は甘くて、柔らかくて…
もっと欲しいと何度もくっついては離れと、口付けを交わす
そんな口付けの合間、少しだけ苦しそうな声が聞こえてくる
「んっ…ふあっ…
紅がついてまうよ」
「ええよ…つけてや紅、俺にだけ…」
そう言い飽きることなく何度も何度も唇を合わせる
そして優しく唇をこじ開け舌を侵入させる
驚いたのか思わず逃げようとする彼女を逃がさないと抱きしめる
「んっ…ふっ…んあっ…」
「はぁっ…んっ…なぁ、欲しい…
言ってる意味分かるよな」
しばらく口内を味わっていたが漏れ聞こえる声に堪らなくなる
そしてスッと唇を離し、今度は至近距離で瞳を合わせ、お前が欲しいと呟く
俺は今欲にまみれた瞳をしてるんやろな
そんな欲にまみれた俺と視線を逸らさずに無言でコクリと頷いてくれる
それを合図に着物に手をかける
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作者名：ルナ
| 作成日時：2021年2月7日 14時
