小さな足音 No.1 JW 青×緑

No.1 ページ1

※両性具有設定

 

 

 

 

 

うっ…

今日も吐き気で目覚める朝

 

 

 

最近の俺…

ずっと体調不良が続いている


ムカムカして吐気があるんやけど

何も食べてないし、吐くに吐けなくて

オマケに頭痛もあって


幸いにも今は舞台やドラマのお仕事はないので

何とか仕事をこなしてる状況

 

 

 

 

 

「とも今日も調子悪いんか？」

 

 

そんな俺に、同棲している彼氏である流星が声をかけてくれる

頭を優しくそっと撫でながら

 

 

「ごめんな…流星
最近ずっとこんなんで、そのうち良くなると思うから…」

 

「ええ加減、病院行こうや
とも調子悪くて、もうここ2週間くらいまともにゴハン食べてへんやろ…
ともの体のこと心配やで？」

 

 

真剣に心配してくれている流星の瞳が俺を見下ろしてくる


 

「……うん…
次のオフの時に行ってくるわ」

 

 

まさかね…

 

返事をしながらそんな思いが込み上げてくる





 

実は俺にはメンバーにも内緒の

体の秘密がある

 

 

神山智洋

 

戸籍上は男性

もちろん男性としての機能も付いている

 

 

そこは間違っていない

 

ただ俺には女性としての機能も備わっている

いわいる両性具有

 

よく言えば、男性でもあり女性でもある

本当のところはどちらとも未熟で、どちらの性でもない半端者…

 

 

そんな俺を認めて、全てを理解して受け入れて、愛してくれているパートナーが流星である

 

 

だって俺は男性でもなければ女性でもない未熟な体…

この吐き気と頭痛の正体に1つの可能性が頭をよぎるけど


そんなはずは無いと


浮かんできた可能性を思考の外に追いやる

 

 

「大丈夫…ただの疲れやで…
それ以外に考えれへんて」


 

 

流星の胸にいっそう強く顔を埋めながら小さく呟く…



自分に言い聞かせるように

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