−５２０− ページ20
Aside
ドタドタと走る音がまた響く
バンッと開いた扉に居たのは
炭治郎「ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…Aっ…さん！」
A「炭治郎…」
しのぶ「ちょうどいいです、竈門くん、こちらへ」
しのぶは炭治郎を座らせ私へと向き直る
しのぶ「Aさん…まずお誕生日おめでとうございます…こんな形で祝いたくはなかったですが…」
A「ありがとう」
しのぶ「竈門くんも一緒に聞いてください」
炭治郎「…はい」
しのぶ「Aさん、心臓の音が凄く小さくなっています、鬼舞辻との戦いで痣を出し続けた事もあって、一気に体の弱りが進んでいます」
A「…ああ」
しのぶ「…っ…」
A「しのぶ…」
炭治郎「しのぶさん…」
実弥「…」
ポロポロと綺麗な瞳から涙を零すしのぶ
頬に触れ涙を拭ってやるけど、その涙は止まらない
しのぶ「Aさん…貴方は…っ…この一週間もつかどうかも分からない状態です…」
A「…そうか…」
炭治郎「そんな…」
分かっていた、知っていた
悲鳴嶼さんの傍に居て見ていたから
きっと自分も２４になってすぐ死ぬんだと覚悟はしてた
一週間もつかどうかも分からない…か
そんなにあれば十分だ、皆と過ごす時間はある
実弥「一週間の最後の日、全員で集まるぞ」
三人「え？」
実弥「一週間…ちゃんと生きろ、最後まで。全員で無常の過ごす」
A「皆と最後を過ごせるなら悔いはないかな」
炭治郎「そうしましょう…俺も手伝います」
しのぶ「…わかりました、アオイ達にも伝えておきます」
そしてその日は炭治郎を除いて解散になった
縁側に二人で座る
炭治郎「Aさん」
A「ん？」
炭治郎「…死なないで…」
A「…」
炭治郎「生きて…俺と…せめて俺が死ぬまで…っ…」
A「炭治郎…」
泣くのを我慢している炭治郎を抱きしめる
抱き締め返してきた炭治郎の手は震えていて
私の着流しを濡らしていく
A「なぁ炭治郎、一緒に寝てくれないか」
炭治郎「ああ…ｯ…」
A「また抱きしめてくれないか」
炭治郎「するｯ…何度だって…」
A「なぁ…ｯ…愛してるって、言ってくれ…ｯ」
炭治郎「愛してる…誰よりも愛してる…だから…俺を置いて行かないでくれっ…！」
沢山本音を言って、沢山泣いて
その日はお互いを求め確認するように
何度も接吻をして抱きしめ合って眠った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メア様推しの人 - これって現在パロ？てないんですか？ (6月2日 16時) (
レス) @page45 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - たまたま見つけたお話でこんなに泣くとは思いませんでした！素敵な作品でとっても感動しました。続編見てきます！ (5月23日 19時) (レス) @page45 id: 87b97eb6cb (このIDを非表示/違反報告)
らら - ほんっとに小説で泣けない私なのにぼろなきしちゃうくらい素晴らしい作品をありがとうです！！今から全力で現代読んできます！！ (2022年1月1日 16時) (レス) @page45 id: 593b9c77e0 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - ミラー☆さん» ミラー☆様！わぁぁぁ！ありがとうございます！手紙のところは私なりに力を入れた部分なので、そう言っていただけて本当嬉しいです！🙏✨こちらこそ、一章から九章まで読んでくださり、ありがとうございます！ (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 凛華さん» 凛華様！ほっ、本当ですか…！？めちゃくちゃ嬉しいです…😭そう言って頂き、本当にありがとうございます！ (2021年9月28日 1時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Yu-grena | 作成日時：2021年2月13日 23時
