恋か正義か【富岡義勇】

寝顔 ページ4

冨岡side



俺の膝を枕に、Aはぐっすりと眠った



なんでこうなったんだ。




元々を言えば胡蝶が




しのぶ「今、医療室のベッドの枕満席なんです。


もうAさんも眠ってしまいましたしね…床で寝るのも体が痛みますし…可哀想ですね。



あ、冨岡さんお膝に寝かせればいいじゃないですか。……なんですかその顔は、Aさんが可哀想だと思わないんですか？そんなんだから(rk」



下に目を向けると気持ちよさそうに眠るAの寝顔




冨岡「…………」



Aの顔にかかった綺麗な髪の毛を無意識に耳にかける




ずっと……





ずっと一緒にいた





好きという感情が芽生えたのは、いつだったか





Aと初めて会った頃だったか…




いまではもう忘れてしまった




冨岡「…………っ？」




気付けばAは涙を流してた




どんな夢を見て何を考えてるんだ





そっとAの体に手を置き




身を乗り出しAを抱きしめる










冨岡「……！」




後ろから視線を感じる




バっと体制を元に戻し、後ろを振り返る




しのぶ「あら、お邪魔でしたか？」




ニコニコと笑っている胡蝶が立っていた




冨岡「別に。」




しのぶ「じゃあその不機嫌そうな目で見るのやめてくれませんか？不快なので。」




冨岡「してない」




胡蝶はゆっくりと俺の前に座る




しのぶ「冨岡さんの気持ちなら知ってますよ。」




冨岡「……なんの事だ」




しのぶ「Aさんのことですよ。多分、柱の人も御館様もご存知かと」




冨岡「……俺には関係ない」




今のこの関係、状況を壊されなければ







しのぶ「でも私、Aさんの考えてることも知ってるんですよ」




冨岡「……なんだ」




しのぶ「ふふっ、秘密です」




人差し指を口に当ててニッコリ笑う胡蝶






俺には……分からない









Aの考えてることなんて分かったことなどなかった









俺はまた無意識にAの頭を撫でた

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