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目が覚めるとすでに冨岡さんは起きていた



まだ眠そうに細い目がこちらをじーっと見てる



貴「おはようございます。もしかしてずっと見てたんですか?」



冨岡さんは何も言わないで首を縦に振る



本当に何を考えているか分からない…



身支度をし、立ち上がろうとすると




貴/冨岡「?!」



鬼の気配……!




冨岡「行くぞ」




日輪刀を持ち一直線に走る冨岡さんを私は追いかける




若干(じゃっかん)、人間の匂いもした



助けなければ…

ーーーーーーーーーーー



貴「っ!」



全速で走った先に見えたのは



赤髪の少年と、少年に乗っかかって涙を流している鬼の少女




泣いて……いる…




しかしそんなことお構い無しに私達は襲いかかる



鎌に手をかけ一気に振り下ろした瞬間…




ドンッ!!



貴/冨岡「…?!」



少年が少女を庇うように押した



冨岡さんの凪の風が少年たちを転がす



冨岡「…何故庇う」



私は鎌を再び背中に背負い少年少女の様子を見る



炭治郎「妹だ!…俺の妹なんだ!」



少年がそう言うとまた少女が暴れ出す



一生懸命、妹の名前を呼び宥(なだ)めようとする少年



とても焦っている



鎌…そして刀を見て普通ではないと思ったのだろうか



冨岡さんは後ろにいる私の方を一瞬振り返る



何も読み取れないその目は、再び少年に向けられた



冨岡「それが、妹か」



そう言い捨て、冨岡さんは真っ直ぐに走る



目にも止まらぬ速さで禰豆子と呼ばれていた鬼を捉えた



それに気付いた少年は目を見開き立ち上がろうした



冨岡「動くな」



俺たちの仕事は鬼を切ることだ、と少年に向かって言い放つ



炭治郎「待ってくれ!禰豆子は誰も襲っていない!!」




必死に悲願する少年。





私はふと少女を見た



この子は……さっき泣いていた



自分と戦うように




1人で考えていると、いつの間にか少年は土下座をするようにうずくまっていた



炭治郎「お願いします……妹を殺さないでください」



泣き声混じりに言うその言葉は冨岡さんを刺激したようだ

泣き言→←雪山



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設定タグ:冨岡義勇 , 鬼滅の刃 , 鬼殺隊   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:雪菜 | 作成日時:2019年8月19日 23時

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