モトキの姉は【フィッシャーズ】

学生時代 ページ11

卒業した。







大事な友達。





大切な家族





みんなを置いて…







卒業したくなかったと思ってしまう。






でもこれから大学生。





大きな不安と心配を残して学校を出た







はずだったんだ





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「ねえあなた、〇〇高校の生徒会長補佐だった……
えーと、Aさんですよねー？」






我が母校の制服を来たチャラっぽい男子が話しかけてきた







貴「そ、そうだけど。」




「おい！こいつだってー！」



「まじ？じゃあ連れてこーぜ！！」





貴「へ？」






私の記憶はそこら辺は曖昧だった






ただ一つ覚えてるのが









男に無理矢理………

それだけだ









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ガチャ





貴「……」




その日は口が開けなかった







何が起こったかもあまり覚えてない。







ゆういつの救いだったのが初めてじゃなかったこと








帰った瞬間もっきゅんがこちらへ走ってきて抱きついてきた








私より一回り大きい暖かい体で私を抱きしめる












泣かなかった












泣けなかった








何も考えられなかった









モトキ「姉さん！姉さん！今日、帰り遅かったから…あいつらが言ってたこと本当かと思って……」







貴「……言ってたことって？」







私の光がない目でモトキを見つめる






モトキ「その…あれだよ」







貴「やっぱりね。」





モトキ「え？姉さん…大丈夫だよね？ねえ！」








貴「お風呂入ってくる。大丈夫だよもっきゅん。
初めてじゃなかったし、付けたから」









私はそう言って風呂に向かった









後ろを振り返るとモトキは動かずに、ただずっと









泣いていた

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