柱最強の女_第8章

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No side



鬼舞辻は己に貫通した刀を見てマズいと

すぐ攻撃を後ろの無常へと繰り出す

そしてその攻撃を飛んできた炭治郎が捌く

炭治郎は体勢を崩す無常に愈史郎に渡された血清を

渡そうと必死に手を伸ばすが

パギャッ！と先程の攻撃が二人を襲う






炭治郎「((ゲボッ」


A「ぐっ...ッ！」


炭治郎「(ああっ血清が...！)Aさん、大股三歩右へ飛んで！」






無常は炭治郎に言われた通り大股で三歩右へ飛ぶ

そして炭治郎の投げた血清を掴み自分に打つ






A「炭治郎、感謝するぞ。避けろ！」


炭治郎「！！」







炭治郎は必死に体を捻り、その後ろから無常が飛ぶ

そのまま技を出し鬼舞辻へと斬り込む






A「(血清のおかげでまた動けるようになった。いくら続くか分からないが、今はこの残りの時間で無惨を倒す。) 挟め！常に挟むように立ち回れ！絶対にここから逃がすな、二人ならできる！」


炭治郎「はい！」






炭治郎と無常は二人で連携を取りながら

鬼舞辻の行く手を阻むように戦う

そしてそんな鬼舞辻の口からハァハァと息が漏れる






無惨「(しつこい、いつまでもいつまでも。どけ、私の道を塞ぐな。息切れ...！体力の限界が近づいている、この私の肉体に...！)」






鬼舞辻の異変を感じ取った無常は更に攻撃を繰り出す

炎、蛇、岩、水、恋、風、音、蟲、霞、雷と連続で

痣を出している無常の背中からはとめどなく血が溢れる

傷口がしっかりと開いてしまったのだ







A「(ここでくたばる訳にはいかない、炭治郎と一緒に此奴の頚を落とすんだっ！)」





┈┈┈┈┈┈┈┈



そんな二人の戦う姿を遠くから見つめ

立ち尽くす少女が一人

父の声を聞き走ってきた禰豆子だった

ハァハァと息を吐きながらゆっくりと歩みを進める

交差するように蘇る記憶

手を繋ぎ歩く六太の姿、笑っている母と弟達

そして夜扉に立ち尖った腕を伸ばす男の姿

ズキンッと頭に痛みが走る


武雄「逃げて、姉ちゃん逃げて！」


必死に叫ぶ弟、血に染っていく景色

冷たく見下ろす男は口を開く


無惨「この程度の血の注入で死ぬとは、太陽を克服する鬼などそうそう作れた物ではないな」


ビキッと青筋を浮かべる禰豆子

しかし場面が代わり前から歩いてくる少年

その顔は涙を流してグチャグチャな兄、炭治郎の姿

そして禰豆子の頭に流れる場面がどんどん変わっていく

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