外交官のお人形【os】 ページ20
『我々国幹部のオスマンと申します。本日はどうぞよろしくお願いします』
俺は粗相のないように、丁寧に相手国の王様に挨拶をする。
現在は、我々国グルッペンのもと、外交官として職務を真っ当している。相手国の王に会っているのもその為だ。
「あぁ、そんなに堅苦しくせんでよい。オスマン殿。で、そちらのお嬢さんは？」
『こちら、私の側近です。お邪魔なようでしたら馬車で待つよう言いますが…』
「いやいや、いてくれて構わん。ほほう、側近か。随分と可愛らしいものですな」
1歩後ろで待機するAに王様はそう言う。
彼女は人見知りが激しい上、相手が王様という身分であることに緊張しまくって一言も発さない。
本当はひとらんとか連れてきたかったんやけど、生憎彼も仕事があって、メイドのAを側近という名目で半場無理やり連れてきた。
彼女は少々涙目で俺に無理と訴えかけている。
…。
「まぁ、到着がこの時間だ。交渉は明日にしよう。今日は城に泊まっていくといい。」
『ありがとうございます』
とまぁ、そういうことで俺とAは部屋に戻ることとなった。
部屋に入り、扉が閉まった瞬間、彼女はしゃがみこむ。
『A！？』
「ぉ、オスマン様、私にはやっぱり側近なんて無理ですよぉ…」
『…今回Aは傍におってくれたらそれでええから。何かあったら逆に俺が守るし。』
「それじゃあ、お仕事にならないんですよぉ…」
彼女も"側近"という仕事でここにいる。
仕事をしなければ上から怒られるとのこと。
俺は別にAが怒られようと関係ない。
だってそもそも、"メイド"としても"側近"としても見てないから。
『A、こっちおいで』
俺は彼女の手を引いて、立ち上がらせてドレッサーの鏡の前に座らせる。
「オスマン様…？」
『いいから、じっとしてて』
柔らかなAの髪を弄りながら、話をする。
『さっき、王様に話しかけられた時、人見知りで最初、ろくにご主人の俺とも喋れなかった時のAを思い出した』
「そ、その話は…！」
『ふふ、最初俺が話しかけたら泣きそうな顔してたよね』
「う…」
その時から、あぁ、なんて可愛いんだろう。って思ってた。
鏡越しに映る彼女の顔を見ると、林檎みたいに赤く頬を染めていた。
『やっぱり、何しても可愛いめう』
髪を結い終え、彼女の頬に手を添えながら囁くと、より顔を赤くした。
流石、俺のお気に入りの"お人形"さん___
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雪村(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、コメントありがとうございます。emさんは1番優しい世界感を重視して書いたのでそう言って頂けて嬉しいです！ほんとですか、それは良かったです...！本当に最後までご愛読ありがとうございました。またどこかで出会えましたら嬉しいです...！ (2021年3月22日 12時) (
レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - みかげさん» みかげさん、コメントありがとうございます。わ、shoさんの作品を最高と言って貰えてとても嬉しいです！優しい心遣いもありがとうございます...！これからも楽しく投稿していきたいと思います！ (2021年3月22日 12時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - 伶奈さん» 怜奈さん、更新楽しみにしてくださいましてありがとうございました！それと同時に返信返せず申し訳ありませんでした。最後まで楽しんで頂けましたら幸いです…！ (2021年3月22日 12時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - emの短編とても素敵でした！短編ちゃうなってところひとつもありませんでしたよ！これからも楽しみにしてます！頑張ってください (2021年3月20日 21時) (レス) id: 0dab1fec32 (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - shoさんの短編最高でした！！今後の作品も楽しみにしてます！作者様のペースで、で大丈夫ですので頑張って下さい！！ (2021年3月20日 21時) (レス) id: 7631caac1d (このIDを非表示/違反報告)
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