どう思おうが勝手でしょ【shp】 ページ13
前になんでメイドに選んだんかって聞かれた時、
『なんも出来なさそうやから』
そう答えた。
仕事全部してくれて、自分はなんも働かんでも金入ってくんねんで？そんな儲け話他にやん。
そう思うのが一般的だけど、俺のメイドは違う。
「ショッピ様！私にお仕事ください！」
小さな体でテトテトと近寄ってくるのは、専属メイドのA。歳は19と見栄を張ってる可愛いメイド。
『Aの仕事は俺の傍におること。ってずっと言ってるはずやけど』
「うぅ…それ意外にももっと他に仕事欲しいです！」
Aは机の上に置かれた書類をやらせてほしそうにチラチラと見る。
『そうやな…、わかった。じゃあこれやって』
「…ぇ」
俺が渡したのは今日分の仕事の書類だ。
トントンさんより全然少ないし、他の人に比べても普段真面目に仕事をしてる分溜まりもない。
Aは最初は呆気に取られていたが、状況を飲み込んだ途端、パァァという効果音がつきそうな程、喜んでいた。
「い、いいんです！？こ、これ、私がお仕事してもいいんです！？」
『やってくれるんやったら願ったり叶ったりですよ』
「や、やるです！やらせて頂くです！！」
まるで新しい玩具を貰った子供のようにはしゃぎながら椅子に座る。
メイドってあんな可愛いもんやっけ…？
「さま…、っぴさま…、ショッピ様！」
『…ん』
俺はやることを無くし、いつの間にか机に突っ伏して寝ていたらしい。そこに、書類仕事を終えたAが呼び起こしていた。
「ご確認お願いするです！」
パラパラとめくると、意外にも俺以上に丁寧に仕上げられていた。本人はどうです？と俺の顔色を伺っている。
『A、成長したな…』
俺はそうやって彼女の頭を撫でると、嬉しそうにえへへ、と笑った。
エミさんから読み書き教わってるって聞いてたけど、想像以上の成長っぷりに何だか幼女感が薄れる。
「成長はこの歳でも嬉しいものですね」
『ふふ、Aは子供やからまだまだ成長できるで』
まぁ、本音言うとこれ以上成長されたくないけど…。
「あの…今は子供でも、私、来年20なんですけど成長できますか！？」
『あー、それやと成長は難しいなー。一生幼女やわ』
「幼女！？？」
『俺はそのままのAで嬉しいから安心してくれぜ』
「私が気にするですよ！！」
Aは口を膨らませながら、ショッピ様のいじわる！と叫んだ。
俺はそんな彼女をニヤニヤとしながら今日も上から見下ろすのだった。
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雪村(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、コメントありがとうございます。emさんは1番優しい世界感を重視して書いたのでそう言って頂けて嬉しいです！ほんとですか、それは良かったです...！本当に最後までご愛読ありがとうございました。またどこかで出会えましたら嬉しいです...！ (2021年3月22日 12時) (
レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - みかげさん» みかげさん、コメントありがとうございます。わ、shoさんの作品を最高と言って貰えてとても嬉しいです！優しい心遣いもありがとうございます...！これからも楽しく投稿していきたいと思います！ (2021年3月22日 12時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - 伶奈さん» 怜奈さん、更新楽しみにしてくださいましてありがとうございました！それと同時に返信返せず申し訳ありませんでした。最後まで楽しんで頂けましたら幸いです…！ (2021年3月22日 12時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - emの短編とても素敵でした！短編ちゃうなってところひとつもありませんでしたよ！これからも楽しみにしてます！頑張ってください (2021年3月20日 21時) (レス) id: 0dab1fec32 (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - shoさんの短編最高でした！！今後の作品も楽しみにしてます！作者様のペースで、で大丈夫ですので頑張って下さい！！ (2021年3月20日 21時) (レス) id: 7631caac1d (このIDを非表示/違反報告)
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