・ ページ20
1曲、2曲と歌い、自己紹介が挟まる。
いつも通り、リーダーから始まり、
sha「はーいっ！どーも〜！Wolf Voiceの黄色担当、シャオロンでーすっ！｣
俺の番で、大きく手を振る。
自分でもわかるくらい、今日は絶好調。
耳がいいこともあって、ファンの子達がシャオちゃん、今日調子いい？機嫌良くない？いい事あったのかな、なんて呟く声が聞こえる。
sha「よし、今日はラストやし、お前ら全員、俺色に染め上げたるから覚悟せぇ？」
「「「キャー♡」」」
sha「絶対今日は不人気言わせへんからな！よろしくお願いしまーす！」
特に、俺の自己紹介やって言うのに、断固として他の推しの色から変えへんファン共、覚悟せぇよ。
なんて、心の中では思いつつ、ファンに笑顔を向けていれば、メンバーの1人が俺に話を振った。
「そーいやこのシャオロンって男、実は皆さんの物販待機列ん所に、スタッフの格好して紛れ込んでたんすよ〜」
sha「ちょっ…！」
急に暴露されて、俺は焦るし、ファンの子達はざわざわし始める。でも、この様子じゃ誰も気づいてないようだった。
「シャオロン…影うっすぅ……」
sha「やかましいわっ！」
「「「さすが不人気」」」
sha「お前らが節穴なんやろ！ふ〜しあな〜やん」
「シャオ、ファンの子達のせいにするな」
sha「俺悪くないし〜」
俺はAちゃんに会えたからそれでいいんよ。
そう思っていながら、ファンの子達の前列の方をふと見れば、1人の黄色いペンライトを持ったファンの子とパチリと目が合った。
そのシルエットは、
この間の2階席の女の子そっくりで…
あぁ…そっか。
だから、俺の瞳は吸い込まれたんだ……
1人、座ってたんだ……
sha「Aちゃん……｣
そう口パクでそう呟いた俺の言葉は、誰にも届くことは無かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 743人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪村(プロフ) - りあみさん» りあみさんコメントありがとうございます…！わ…！し、死ぬのはまずいです！ちゃんと替えの心臓おお持ちになっててくださいね…！？ご愛読ありがとうございました！ (2021年12月19日 21時) (
レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - ムメイさん» ムメイさんコメントありがとうございます！最初から追ってたんですね…とても嬉しいです…！終盤にかけて怒涛のキュンキュン度を入れてみたのですが、お気に召して頂けたようで幸いです！ご愛読ありがとうございました！ (2021年12月19日 21時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - あるとさん» あるとさんコメントありがとうございます！最初の方から読んでくださってたんですね…！とても嬉しいです。ありがとうございます！よろしければ新作ご期待ください…！ご愛読感謝です！ (2021年12月19日 21時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - 彩世さん» 彩世さんコメントありがとうございます！いつも作品を読んでくださり誠にありがとうございます…！新作出る頃までには散歩から帰ってきてくださると幸いです…！ご愛読ありがとうございました！ (2021年12月19日 21時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - めじゃこさん» めじゃこさん最後までお付き合いありがとうございました！度々コメントを下さったこと、モチベーションになっておりました。本当に感謝しております！向こう岸っ！？卒業ライブどうか楽しんでくださいね！ (2021年12月19日 21時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
