記録85 ページ37
gr「久しぶりだな」
『総統様、この度は大変ご迷惑をおかけしました』
gr「ほんま…心配かけさせやがって」
総統室に行くと、総統様は私を待っていたかのように、机に肘を付き、椅子に腰かけていた。
先に今回の件について謝罪をすると、深深とため息をつかれてしまう。
gr「トントンにも言われたかもしれんが、心配してるのはこっちの勝手だ。せやから、Aが気に病むことはないゾ」
ニッと笑う総統様の顔は、いつもの凛々しい顔つきではなく、少年と言った感じがした。
私も笑い返せれば良かったものの、そんなものは持ち合わせておらず、総統様には頭を下げた。
『総統様、お話は変わりますがこちらトントン様より書類をお預かり致しましたので、お渡ししておきます』
gr「え、もう出来たんか？早いな……っぐ」
総統様は書類に目を通すと、何故か不味いといった顔をする総統様。私が、どうかなさいましたか、と問うと、総統様は何でもないと答えた。
私はそれ以上の言及はしなかったが、その後の総統様は、くそぉトントンめ、と悔しそうにしていた。
『では、渡し終えましたのでこれで』
gr「あぁ、ちょっと待ってくれ！」
私がドアに手をかけると、総統様に呼び止められる。
『まだ何かございましたか？』
gr「いや…その…、ヴィルロッドの処分について話したいのだが、気持ちの整理とやらは大丈夫か？」
『はい、特にマスターについて思うことはありませんので国の方針に従って処分を決めて頂いて問題ありません』
gr「…は」
その言葉が意外だったのか、総統様は口をパクパクとさせている。
gr「お前、まじで言ってる…？」
『はい。私がマスターを想ったところで、マスターには私の声は届きません。マスターは自分のことをただの道具としか見ていなかったことも知っています。
それでも、マスターがいなければ今の性格の私はいません。
感情のなかった私だからこそ、知り得たことも沢山あります。
この国の素晴らしさ、この国の幹部様達の優しさ、ご主人様の愛情、沢山のことに気づけました。
ですので、私は何があっても生涯マスターには感謝の意を申し上げます。』
gr「…そうか、お前の意思はわかった」
『お聞きしたいこととはそれだけでしょうか』
gr「A」
『はい』
gr「最後に1つ質問をする。簡潔でいい、答えろ」
『わかりました』
gr「______？」
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マァト(プロフ) - 完結おめでとうございます！とっても幸せな気持ちになれる作品でした。とてもほわほわしてます！モノクロ少女も応援してます！ (2020年12月4日 17時) (
レス) id: 19a370924b (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - おいちゃんさん» おいちゃん様、コメントありがとうございます！楽しんでくださったのであれば、作者としては大変嬉しい限りです。ここまでご愛読本当にありがとうございました！ (2020年11月30日 20時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
おいちゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした！初コメ失礼します！いちtn推しとして楽しませて頂きました！素敵な物語で最後メイドちゃん笑ってくれて良かったなってほっこりしてます。。お疲れ様でした！ (2020年11月29日 18時) (レス) id: 9941211368 (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - 紫乃さん» 紫乃様、コメントありがとうございます…！はわわ、楽しんで読んでいただけているのであればとても幸いでございます！成程、ご意見の方ご参考にさせて頂きますね！よければ最後までご付き合い頂けますと嬉しいです…！ (2020年10月21日 19時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
雪村(プロフ) - マァトさん» マァト様、コメントありがとうございます…！そうですね、そろそろ長いお話にも幕引きです。ここまでお読み下さり誠にありがとうございます！成程、ご参考にさせて頂きます！よければ最後まで楽しんで頂けますと幸いです…! (2020年10月21日 19時) (レス) id: 269a7df98c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪村 | 作成日時：2020年8月15日 14時
