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部下side__
『スネージナヤ…寒いですね。カーンルイアほどではありませんが。』
「そりゃあそうだろう。あの環境で人間が生きてる方が不思議だよ。」
『あっ反抗期は終わりですか?』
「あまり生意気言うなよ」
アビスで散兵様が見つけてきた人間、名をAというらしい。
地下の…なんといったか、なんちゃらっていう国の生き残りなんだそうだ。胡散臭いことこの上ない。
胡散臭いの部分は訂正する。彼女は天使だ。
ファデュイに入ってから、まさか他人に労われる日がくるとは思わなかった。
散兵様は人の心をエグる方で、転勤した同僚は10人以上。
労いどころか罵倒しか飛んでこないのだ。上司とはいえ、何度刺し殺そうとしたことか…いや不可能だが。
この探索が終わり、スネージナヤに無事帰れたら、散兵様は執行官に位が上がる。
俺も転勤を考えていたところ、ど失礼この上ない少女がやってきた。
最初こそ、不機嫌な散兵様に話しかけるなんて、頭のネジが飛んでいるとしか思えなかった。
どんなに空気の読めない子供でも、流石に察するレベルだというのに…
あぁあぁ待ってくれ! これ以上散兵様に話しかけると、俺らに飛び火がいく!!
「A様…!我々とお話しましょう…!!」
『もう話すこと無いですが』
「童話あります!童話!」
『読みます』
まさか童話に食いつくとは思わなかったが、散兵様と離れるなら何でも良い。
アップルサイダーと絵本を渡せば、5分は静かになる。
まぁ5分なんて、ほぼ秒だがな!
『散兵さんって人間じゃないですよね?』
「…は?」
うっそだろ!まだ1分も経ってないぞ!!!
本当に勘弁してくれ!この悪魔め!!
アップルサイダー樽で渡した方がいいよな!? もういっそ自費でいいから!
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0 - LOVE&LOVE (2月18日 10時) (レス) id: 645ad981c2 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - LOVE (12月30日 23時) (レス) @page8 id: 0cfee3a304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初代の2代目 | 作成日時:2023年10月12日 18時