第33話 ページ35
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そして、都がMANKAI寮へ帰ってきた。
都の泣いてる様子で、都のお父さんが亡くなった事が分かった。
あんなボロボロになった都は、初めて見た。
都は、その時ずっと泣いていた。
「……あの、監督先生。都サンを、そろそろ家に帰した方が…。」
「……みやちゃん、言うからね。…その事なんだけど、話があるの。」
…これで、都の心境が変わればいいけど。
「みやちゃんのお母さんは、Aあこさんっていう人なの。」
その名前を聞いた丞は、びっくりしていた。
「Aあこって…10年前、フルール賞を総なめにしたっていう、あの舞台女優か！？…だが、その後あの女優は芸能界を引退していた…。」
「おばさんは、その後行方不明になったの。」
「…そうだったのか。」
「そして、おばさんが立っていた舞台で、何かあってそれで舞台からも、家族からも姿を消したんじゃないかって…。
みやちゃんは、それで舞台に立ち続けた。でも…ある日を境に、みやちゃんは舞台から姿を消した…。」
と、オレに話してくれた内容を、みんなに話していく監督。
都は、ずっと泣いていたままだった。
「…そんな事が。」
「…それで、みやちゃんは、親戚からも避けられた身になったの。」
…それは初耳だった。
「みやちゃんの家は、元々お金持ちって事から、親戚ではあこさんの稼いでいたお金を、貸してくれって人が多かったの。
おじさんは、それはやめろと言ったけど、おばさんは人の良さからお金を貸してあげていた。でも、おばさんが行方不明になったと聞いて、道具みたいにA家は捨てられた。
唯一縁を切っていなかったのが、私の家…立花家だったの。…そこで、みんなに提案があるんだ。」
監督は、こう提案した。
「親戚で唯一縁のある私の家に、みやちゃんを預けてもきっと私はみやちゃんのために帰ってあげられない事があると思う。そこで、どうかな？みやちゃんをこのMANKAI寮に置いてあげるっていうのは。」
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作者名：アリスティー | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月9日 14時
