Fairu.6 織田作之助×弟溺愛系妻×坂口安吾(曇天に笑う様リクエスト) ページ13
私の自慢の弟で有りポートマフィアの歴代最少年幹部の治は女性に好かれる。顔立ちはとても整っているし、仕事は出来るし。仕事をしているときとプライベートのときのギャップは激しくて死にそうだし(実際私は死にかけた)、兎に角可愛いのだ。
そんな天使を私はぎゅうと抱き締めている。もっと詳しく云うと呆れている安吾、何故かうずうずしている作之助が私達を囲んでいる。治は私が抱き締める力が強すぎるのか、蛙が潰れたような声が聞こえる。
「こ、此で最後! 最後にするからぁぁぁぁ!!」
「本当に最後だからね!?」
なんだかんだと云いつつもちゃんと私の背中に手を回してくれているのが可愛い。私が「最後」と云い治を離すと少しだけ名残惜しそうに、手が離れるのもまた可愛い。私が安吾と作之助の所に行くと、ほんの少しだけ寂しそうに手を振るのもまた可愛い。
可愛すぎる治(最早罪)を離し、待っている彼等のもとへ向かうと治はひらりと手を振った。「また明日」と手を振る。治は小さく微笑むとマンションの中へと消えていった。
「A。何時まで太宰君離れしないつもりですか」
車に乗り込むと少しだけ苛々したような安吾の声が運転席から聞こえる。私の隣には眠そうな作之助。此の安吾は刺激しない方がいいかと判断し、眠そうな作之助の頭を撫でながら彼に説明(此の表現は不適切な気もした)することにしたのだ。取り敢えず、治はたった一人の家族だと云うこと。彼は一人で抱え込んでしまうことが有る為、ああやって少しでも甘やかそうとしていること。
そんな事を安吾に伝えると、彼は大きなため息をついた。あ、此は怒られ回避だと。一人内心でガッツポーズを決める。安吾のお説教はお小言みたいで私は苦手なのだ。ふんわりとした雰囲気に包まれる中、私は安吾が珍しく悪い顔をしていたのに気付かなかったのであった。
*
家に着き、半分寝ている作之助を起こすと家の中に入る。長い間家を開けていた(と云っても十数時間程だが)時の特有の淀んだ空気が、私が動くと同時に動いた気がした。作之助はもう寝るかね、と安吾に問いかけると首を傾けるだけだ。未だ怒っているのか判らないけれど、唯今の彼はとても難しいのだと感じた。
139人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マリマリ - ドス君とゴーゴリ君でお願いします。 (2018年2月28日 21時) (携帯から) (レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
もふ子(プロフ) - マカロンさん» 遅くなってしまってすみません(^-^; はい、了解しました! (2017年11月5日 17時) (レス) id: b313acaf74 (このIDを非表示/違反報告)
もふ子(プロフ) - Junさん» 遅くなってしまってすみません(^-^; はい、了解しました! (2017年11月5日 17時) (レス) id: b313acaf74 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - リクで、中也さんと僕(芥川)お願いします! (2017年10月20日 16時) (レス) id: d2e6ec52ac (このIDを非表示/違反報告)
Jun(プロフ) - リクエストで太宰さんと森さんの二人を書いてくださいっ! (2017年10月19日 7時) (レス) id: 9dd92fd273 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もふ子 | 作成日時:2017年5月4日 22時