愛されオレンジくんはどこですか？

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道枝side



本当はまだ言い足りないことはたくさんあった。

けど、康二くんの焦って困っている顔を見て、俺は後悔した。

子供であるが故に自分の言いたいことを言って、大切な人を苦しめるようなことをしてしまった。



康二くんはこの先も東京で、Snow Manとして活動していく。



もし俺の今言ったことで、グループの中で孤立させてしまったら？



ダメや。これ以上負担なんてかけられん。

康二くんが苦しむのなんか嫌や。



俺は康二くんのために大人になることにした。



道枝「…なーんちゃって！ビックリしました？？ごめんなさい。最近康二くんに会えんくて、寂しくて色々勝手に口走っちゃいました」



わざとおちゃらけて明るく笑顔で言う。

Snow Manはほとんどの人が俺より人生経験豊富で大人やから、こんなんで誤魔化せるとは思わんけど、大人やからこそ、空気を読んでくれるやろ…



康二「みっちー…もうっ！みんなビックリしてるやん！！やめろよ〜そういう事俳優が言うとマジで迫力あんねんから〜」

道枝「康二くんごめんなさい。俺、康二くんのこと好きすぎて被害妄想入っとったかもしれません。皆さん勝手なこと言ってすみませんでした。これからも康二くんのことよろしくお願いします(ペコっ)」

康二「うしっ！ちゃんと謝れて偉いな！じゃあ、俺らお先に失礼します。お疲れ様でした〜」

道枝「お邪魔しました！お疲れ様でした！！」

スノ『『おぉ、お疲れ様…』』



2人で部屋を出て、康二くんの車が止めてある駐車場に向かう。

珍しく、車に乗って2人きりになるまで無言やった。


車に乗ってシートベルトをすると、康二くんは静かにハンドルに手をかけて車を発進させた。


真っ直ぐ前を向いたままゆっくり口を開く。



康二「みっちー、ごめんな…」

道枝「康二くんが謝ること何かありましたっけ？」

康二「俺のこと心配して今日来てくれたんやろ？」

道枝「違いますよ。俺が会いたかったんです」

康二「そっか…俺も会いたかったで」

道枝「康二くん、今幸せっすか？」

康二「…念願のデビューさせてもらって、ミリオン歌手なれて、レギュラー番組もたせてもらって、お仕事たくさんで…ありがたい毎日やな…」

道枝「俺も、お仕事たくさんさせてもらって有難いなと思ってます…けど、幸せかは分かりません」

康二「…なんかあった？」

道枝「…康二くんもう1回聞きます。康二くん今、幸せですか？」

康二「…みっちーにはそう見えとらんって事よな」

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