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冷水機。 ページ14

椿side



「あれ、1本足りない?」



うぐちゃんがこてんと首を傾げる。



「えっ、あれっ、嘘っ?!本当だ!!1本足りない…」



うぐちゃんの一言で慌てだすヒロインこと西宮さん。








…この場面、見たことある気がする。



あっ、原作でもこんなことあったわ。



確か、その時も数が合わなくて、今ヒロインと1番仲がいい攻略対象キャラが遠慮するんだったっけ。


昨日、帰り際にまふまふさんが西宮さんを誘っていたから、譲るのは彼のはず…なんだけど。



当の本人は、冷たいココアをぐびぐびと飲み「ぷっはぁ〜!!」と満足そうにしている。



おい、譲れよ!!


こちとらスパルタ指導で大声出して喉カラッカラなんだよ!!




…仕方ない、ここは私が譲るか。



別に喉渇いてないしっ!!


ちょっと声がガラガラするかなって感じだけだしっ!!



うぐちゃんが飲めないなんてことになったら嫌だし!!



「お二人で飲んでいいですよ」



我ながら、随分としわがれた声だなぁ。



「いや、そんなガラガラした声で言われても、譲る以外の選択肢ないよ〜」


「そうですよ!遠慮しないで飲んでください!!」



このままだと、私が飲み物を押し付けられてしまうな…


そうだ。



「炭酸飲料って、枯れた喉に悪いって聞いたので…ゲホッ」



「咳も出てるじゃん!!いくら喉に悪くても飲まないよりはマシだと思うし、ちゃんと飲んで!!」



「むぅ…」


うぐちゃん、なかなか押しが強い。



どうすれば諦めてくれるだろうか。


困って外を見る。


あ。



あれがあったか。


…でもなぁ…まあいいか。



「廊下に冷水機がありますよね?あの水を飲むので、遠慮せずに2人で飲んでください」



これ以上反論されないために、うぐちゃん達の返事を待たずに部室から廊下へと出た。



「うーん…」



とは言ってもなぁ。


冷水機って、衛生的にどうなんだろうか。



前、たまたま学校の水道水を飲んで、1度ゲームオーバーになったからなぁ。



どうしようか。




私は、冷水機の前で考え込んだ。





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りま - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年3月11日 1時) (レス) id: 22869f63e7 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく。(プロフ) - ましゅ。さん、コメントありがとうございます!皆さんのコメントがやる気の1番の元になるので、とても嬉しいです!これからも更新頑張らせていただきますm(_ _)m (2019年1月15日 19時) (レス) id: 40700e07b1 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ。 - 一番好きな作品です! 更新頑張って下さい! 応援してます! (2019年1月14日 17時) (レス) id: 84c68b407c (このIDを非表示/違反報告)
だいふく。(プロフ) - ほしなさん、コメントありがとうございます!!サボってないで更新するので応援お願いしますm(_ _)m (2018年12月1日 18時) (レス) id: 40700e07b1 (このIDを非表示/違反報告)
ほしな - すごい!応援してますこれからも!! (2018年11月30日 17時) (レス) id: 0590ce9a8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だいふく。 | 作成日時:2018年11月3日 15時

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