乙ゲーの世界に転生したけどヒロインではなくモブだったのでモブインになって逆ハーを目指す【歌い手】

鏡。 ページ9

Aside


あれからしばらく散歩していたが、これといった発見はなかった。



｢ただいま〜｣


家に帰って、リビングへ行く。



そこには、昼食を用意している所のお母さんと、ニュースを見ているお父さんがいた。



｢あら、おかえりなさいA｣


｢A、どこに行ってたんだ？｣



…なんか、お母さん凄い、美人。

お父さんも、凄いダンディーでかっこいい。


でも、私の本当のお母さん、お父さんの面影も残っている。




｢…｣



一瞬、言葉を失ってしまった。



出かける時は誰ともすれ違わなかったから2人のことが分からなかったけど、これは美男美女の夫婦だ。



｢…あ、気分転換に散歩に行ってたんだ!!｣



はっとしてお父さんの質問に答えた。



｢そうか。気分転換にはなったか？｣


｢うん！バッチリ!!｣



｢はい、昼食が出来たわよ〜Aは手を洗ってきなさい？｣



私がお父さんと話していると、お母さんが昼食を作り終え、テーブルに並べ始めた。



｢はーい｣



お母さんに返事をして、洗面所へ向かう。



やっぱり、こうしてお母さん、お父さんの面影が残っている人と接すると元の私の本当の家族が恋しくなる。



仕方が無いことなんだけどね。



少ししんみりとした気持ちのまま、ふと鏡に目をやった。




｢…ぇ、｣




そこには、見知らぬ美少女…多分私であろう人物が立っていた。

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