乙ゲーの世界に転生したけどヒロインではなくモブだったのでモブインになって逆ハーを目指す【歌い手】

寄り道。 ページ41

茜side


まふくんとの帰り道。


｢…｣


｢…｣


ローファーの軽快な音だけが響く。


みんなで居る時は普通に話せたけど、いざ二人きりとなると何を話せばいいのかわからない。


今日出会ったばっかりだしね。


なにか話題はないか考えていると、まふくんのお腹が勢いよく鳴った。


｢あ、あああのこここれはぼぼくじゃにゃ、ない、よ?!｣


まふくんが真っ赤な顔でわたわたとしながら弁解する。


相当焦っているのか、噛みまくっている。



そういえば、私もお菓子ちょっとしか食べてないからお腹すいたかも。


…そうだ。




｢ねえ、どっかにコンビニない？｣


｢え、あっちの方にあるけど…？｣


疑問を抱きつつも答えてくれた。


｢じゃあ、そこで何か買おっか｣


｢…うん！｣


ぱあっと顔を明るくして答えてくれた。


さっきもこの笑顔にやられたな。


可愛い。


｢はやくコンビニ行こ！｣


まふくんが待ちきれないとでも言う風にうずうずしている。


｢そんなにお腹すいてたんだ…
じゃあ、行こっか！｣


ローファーから鳴る軽快な音の間隔が心做しか狭くなる。



｢あそこのコンビニの中華まん、すっごく美味しいんだよ！｣


｢へぇ〜！｣


そんな会話をしながら、歩いてコンビニに向かった。


何とか会話が弾んで良かった。

コンビニ。→←作戦。

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