乙ゲーの世界に転生したけどヒロインではなくモブだったのでモブインになって逆ハーを目指す【歌い手】

教室。 ページ29

Aside


がやがやとした騒がしい教室。



私は机に突っ伏していた。



先生が入ってきても、少し静かになるだけで、まだざわめき続けている。



｢はい、静かに。今日は転校生がいるぞ｣


途端に教室は転校生の話題でいっぱいになる。



え、まさか…




．





．





本当のヒロインが転校してくるのかな。




まぁ、そんなわけないか!!




ヒロインは私だし。


｢…ただ、まだ来てないから、もうちょっと待ってろ｣



皆がずこーってなる音が聞こえた。



ギャグ漫画によくあるやつ。



顔文字だったらε＝＼＿＿〇＿こんなやつ。






そんな事より、歌い手活動のことについて考えなきゃ。



これからシナリオに本家になかったものが出てくるのは確かだ。



もうそうなったら歌い手を辞めても続けても関係ない。



だったら続けよう。



歌い手活動の件は解決した。



後は…ふと顔を上げると、さかたんが勢い良く教室に入ってきた。



｢遅れてすいません!!｣



スライディング土下座をかましたさかたん。



｢また坂田か。そろそろいい加減にしろよ…｣



先生は呆れて怒る気力もないらしい。


さかたんの遅刻は日常茶飯事なのか。



さかたん…軽音部!!


そうだ、軽音部のマネージャーにならなくちゃ!!



普通はさかたんに強制的にマネにされるんだけどなぁ。



悶々と考えていると、さかたんが私の隣に座った。



席、隣なんだ。


そうだ。


隣なんだから、軽音部のマネが必要か聞いてみよ。



｢ねぇ、さかたn…坂田くん｣


｢ん？どした？…す、鈴木さん｣


苗字違うし。まぁいいや。


｢今更だけど、軽音部のマネ、足りてる？｣


｢んー…後1人か2人欲しいとこかな｣


確かヒロインとライバルの2人がマネになるんだよね。


ここはがっついてみよう。


｢じゃあ、私入ってもいい？｣


｢…あー、どうやろ…とりあえず、放課後部室にきてくれへん？志麻く…部長に聞いてみるから!!｣



｢わかった!!ありがとう！｣



会話が終わった途端、転校生が教室に入ってきた。




．

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