乙ゲーの世界に転生したけどヒロインではなくモブだったのでモブインになって逆ハーを目指す【歌い手】

ご飯。 ページ11

Aside



家族みんなでテーブルに着き、手を合わせて


｢いただきます｣


と言った。


目の前にあるオムライスをスプーンですくい、口の中に含む。



｢…!!｣



外側の卵はふわふわで、しゅわっとした食感。



これが噂の｢ふわしゅわ｣というものか…!!



中のチキンライスも味付けがちょうどよく、食べやすい。



今まで食べたオムライスの中でもダントツ美味しい!!



｢うふふ、そんな焦らなくてもオムライスは逃げないわよ？｣


｢Aはいい食いっぷりだなぁ｣


｢美味しいんだからいいでしょ！
…お母さん、今度お昼ご飯作るの手伝ってもいい？｣



一瞬、｢お母さん｣と言うのに躊躇した。



でも、今はこの人が私のお母さん。



躊躇する理由なんかない。



そう考えながら尋ねる。



…いつか、軽音部の皆に差し入れでお弁当とか作ってあげたいし。



｢…Aは、まず卵を綺麗に割れるようになりましょうか…｣


｢うっ…｣



お母さんの言葉を聞くのが辛い…



｢ははは！Aは本当に料理音痴だもんなぁ｣


｢うー…｣



そんなことを話しているうちに、すっかり昼食の時間は過ぎていった。

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