愛に溺れて依存症

愛情22杯 ページ22

すっと私の方にうらたさんの手が伸びてきた

ちょっとびっくりしてうらたさんの方に顔をパッとあげるとうらたさんは2回瞬きをして少し笑った

う「こんな怖がってる顔して、汗もかいて、震えてるのに何も無いわけなくない…？」

それともやっぱり俺には言えないこと…かな？
と不安そうに私を見つめるうらたさん。

優しすぎる。どうしよう…
もううらたさんにアピールして付き合えば解決な気がする

何も無いわけない、と言われてしまうと私は言うことが無くなってしまう
どう答えよう……

う「……んー」

『…？』

少しうらたさんが悩んだような素振りを見せたあと、答えられる範囲でいいよと言って喋りだした

う「坂田と何かあったのはホント？」

『………っ、は…ぃ…』

う「困ってはいるんだよね…？」

『は、い』

う「なんでこうなってるかって原因は俺には話せない？」

『……は、話せない…というか…』

う「怖いの？」

『っ！！』

なんで、うらたさんは私のことにそんなに気付くんだ……
涙が溢れそうでしゃがみこむとうらたさんも一緒にしゃがんできて、大丈夫だからって声をかけてくる

『ごめ、なさ、』

涙は止まらなくて震えた情けない声が出る

う「気にしないで」

うらたさんになら、？でも……という考えが頭の中をぐるぐる回る。

『わ、わたしｯ…』

勢いで。

『小さい頃から、親からも愛されなくてっ』

そのまま。

『それでっ、！だから…！』

次の言葉が、出てこない

う「聞いてるから、落ち着いて」

ふわっとうらたさんに抱き締められる

『っあ、…だ、から…』

言える、と思った瞬間

セ「あれ、うらたーん？Aちゃんもどこー？」

『！』

う「…まじか、もうそんな時間経ってた、？…………ごめんね、後で聞く」

ほんとに申し訳なさそうな顔で私の顔を見てくるうらたさん。

『ぜ、全然……大丈夫です』

私が泣いたことを思い出したのか、トイレって言っておくから顔洗ってきな？とうらたさんに言われて洗いに行く


ぱしゃぱしゃと音をたたせる水を掬って顔にかける

『……はぁ、』

今日は私めっちゃ泣いたなぁ

『…ひっどい顔』

泣いた後とか関係なく、疲れたような顔をしてる。

『…………あ』

そういえば私帰ってきてから着替えてない
……お風呂入ったあとに着替えればいっか

そう思いながらリビングに戻る

ｶﾞﾁｬｯ

『お、おまたせしました…』

志「お！来た来た！そんじゃ食べよー！！」

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