溺れる想い[Fischer's] (ページ26)

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お買い物ページ26

そんなことで少し離れた大型のショッピングモールに来た。

近い場所だとまたアキラと遭遇するのも怖いからとみんなが配慮してくれた

『まだ出会って数日なのにここまでしてくれるなんてごめんね…』

シ「お…おう。きにすんな」

一人で居させるのが怖い。という理由で
みんなどのお店にも付いて来てくれたんだけど
流石に下着はひとりで見たかった…

わたしの必要な物は買い終わったことを告げると
モトキくんが行きたいところがある。と言う。

みんなそれぞれ行きたいことがあるらしく、わたしはモトキくんについて行くことにした

モ「俺を選んでくれたんだ～」

『うーん。みんな優しくしてくれてるけど、モトキくんはこないだ会った時から優しかったから。』

モ「…まだ…思い出してないか。」

『？』

モ「あ、ついたよ。ここに来たかったの」

目の前には女性向けの雑貨屋さん。

モ「本当は黙ってプレゼントしたかったんだけど…一緒に選ぼっか」

モトキくんはわたしの手を繋いでお店の奥にあった帽子のコーナーに行く

モ「Aちゃんさ、人から目とか見られるの苦手でしょ。」

『ゔ……うん。実はすっごく苦手…』

モ「だよね。帽子とか被らない？」

モトキくんはわたしに似合いそうなのを真剣に選んでくれている。

でも…わたしが人からの視線が苦手なこと、教えたっけ。

モ「なんかさー。」

『どしたの？』

モトキくんがニコニコしながらこちらを見つめてくる。

モ「こうやって二人で手繋ぎながら買い物してると…付き合ってるみたいだね」

そう耳元で囁かれた私は顔が赤くなった。

『モトキくんのばか…』

モ「ほら、これとかいいんじゃない？」

むくれるわたしにモトキくんは白いキャップを被せてくる

実はキャップとかは全く被ったことがなくて、そもそも似合うかが不安だったけど
人が選んでくれたものって不思議と似合うように思える。

モ「うん。すっごいかわいい。決定」

モトキくんは笑顔でその帽子をレジに持っていこうとする。

モ「あ、Aはお店見てていいからね、」

と言い残すと
モトキくんはレジに向かった。

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モトキside

まだAは思い出してないみたい。メンバーの中でも話になっていた。
無理に思い出させるようなことはしないようにって。

でもその白いキャップを被ったAは愛おしくて、昔のAと一緒でとても抱きしめたくなった。