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「・・・マジ、で？」
「うん。マジ。」
神ちゃんの顔には、嘘だろ、って書いてあるのが見え見え。
ちなみに私は結構ガチ。
「ええやんそれ！！」
流星くんが乗ってきたから、神ちゃんはさらに困惑顔。
ちょっと面白くなってきて、菜奈にも聞いてみた。
「菜奈は、どう？」
「んー？あーいいんじゃない？」
・・・・・・適当だな(笑)
ま、菜奈は絶賛片想い中だもんね。
・・・って、私もか。
「ん、じゃあ、この曲と・・・あとは？」
神ちゃん中心で、私と、流星くんと、たまに菜奈で、他に演奏する曲を決めた。
神ちゃんの曲と、カバー曲２曲。
「しげの意見、まだ聞いてないけど・・・決定しちゃう？」
「重岡、辞めるって」
「「「「は？」」」」
いつのまにか教室にいた桐山先生が放った言葉は、私たちを驚愕させるのに十分な威力があった。
「本当は本人から言うて欲しかったけどな。
顔合わせんの気まずい言うてたから。
まあ、本人が決めたことやし、俺らがとやかく言う権利はないねん。
理由とかは俺にも教えてくれへんかったから、本人に聞いてな。」
「う、そ・・・・・・」
ずっと窓の外を見ていた菜奈も、
いつもぽやぽやしてる流星くんも、
いつも冷静な神ちゃんも、
もちろんも私も、
誰も、
何も言えなかった。
最初に頭を占領したのは、「なんで」。
軽音入ろう、
バンドやろう、
そう誘ってくれたのは誰でもない、
しげだったのに。
.
神ちゃんととぼとぼ歩きながらたどり着いた家。
スマホを開くと、一件の不在着信。
「し、げ・・・・・・？」
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作者名：まるえだまめいんげん | 作成日時：2022年10月4日 16時
