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しげは私のことが、好き。
しげにキス、された。
私は・・・
「A？
ね、ちょっと、Aってばっ！」
「ふぇ？」
いけない、考え込んでしまっていた。
菜奈の声で我に返った。
「もー今の話聞いてたー？」
「あ・・・ごめん・・・」
「もぉー
ま、いいや。」
今私がいるのは遊園地の中のカフェ。
男子たちは、落差日本一？とかいうジェットコースターに乗りにいったけど、私はもちろん、さすがの菜奈も無理だから。
私たちは休憩。
「なんか悩んでんの？」
「悩んでるっていうか・・・」
「悩んでるでしょ！
しかも恋の悩み！」
「っなっ！！」
「図星だぁ〜」
「うぅ・・・」
「重岡君に告白でもされた？」
「うぅ・・・・・・」
「これも図星か(笑)」
「なんでわかったのぉ！！！」
「んーなんとなく？
まあ重岡くんがAのこと好きなのはわかってたし、」
「なんで？！」
「そんなの重岡くんが記憶喪失になる前から知ってたよ〜
ってか、仮入部であんなたちに会った時点からわかってたし。」
「なんでわかってんの？！」
まさかあんな喋り方して先輩に媚びてたように見えて、実はそんな・・・
「もぉーAはなんで、しか言わないんだから・・・
なーんーとーなーく！
Aは気づいてなかったのかもしれないけど、重岡くん、ずっとAのことしか見てなかったよ？」
まじか・・・
「まじで。だからさ、A、」
菜奈が急に真面目な顔をしだしたので、私も姿勢を正した。
「心からの気持ちには、心からの気持ちで答えてあげなきゃだめだよ。」
そうだ。
今までうやむやにしてきたけど、しげの気持ちにはそれ相応の返答をしなくちゃいけないんだ。
菜奈の言うことが、嫌というほど胸に刺さった。
「うん。ありがとう、菜奈。」
「おーい！」
店の外からは、聞き慣れた声。
窓に目をやるとそこには、きちんと向き合わなければならない相手が、笑顔でこちらに手を振っていた。
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作者名：まるえだまめいんげん | 作成日時：2022年10月4日 16時
