僕の色彩計画 (ページ6)

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書類の提出という当初の目的は果たした。次は何をしようかと考えながら、廊下を歩いている。
『あ、鍵返すの忘れたな。トントンさんの部屋戻った方がいいよな…。』
せっかく会ったのに鍵の返却を忘れていた。本当に馬鹿だな、僕は。

再びトントンさんの部屋の前に着く。鍵を取り出そうとするがうまくポケットから出てこない。まさか落とした…？そう焦り始めた時、
zm「おい。何やってんねん。」
低い声が聞こえた。
振り返るまでもない。ゾムさんだ。
『トントンさんから借りた鍵を返しに来たんですが…。』
zm「トントンとさっき会ったわ。Aがトントンの部屋で、書類仕事しとったって聞いたけど？なんでそん時に返さんかったん？」
返す言葉もない。忘れていた、なんて正直に伝えたところで信じてくれるだろうか。
zm「まさか…わざとか？お前。いちお、トントンに報告するからな。」
ん、と言いながら手を差し出す彼。

意図がつかめず戸惑っていながらこう言った。
『断じて、わざとではないです。すぐ鍵をお渡しします。
だからトントンさんへの報告は、やめていただきたいのですが。』
やっと見つけた鍵を、伸ばされた彼の手に乗せた。ただえさえ、役に立てたいないのに、反乱の意思有りと判断されたら、出来る仕事も限られてくる。僕にとって、最も避けたい事態だった。
zm「ふーん。ま、別にええわ。ただ、この国に不利益になることしたら」
「殺すで」

注意しとき〜と手を振りながら去っていくゾムさん。殺気に当てられて立っていられなくなった僕は、ゆっくりと地面に座った。
『あれが…我が国最高戦力。僕なんか、到底敵わないや。』
とりあえず自室に戻ろうと、力の入らない足をなんとか動かした。